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BTL_A級DCパワーアンプまとめ1

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まとめ1

前回発覚した音質問題の改善検討およびその結果を紹介します。

音質の改善検討

前回の記事で紹介した、重低音が遅れて聴こえる症状の改善のために、電力増幅段中音域周波数帯の電源インピーダンスを下げる対策を行います。対策部品の候補として、下記の4種類のコンデンサを購入しました。
ニチコンオーディオ用電解コンデンサFGシリーズ 1000uF/16V
ニチコンオーディオ用電解コンデンサFGシリーズ 470uF/50V
・ニチケミ導電性高分子個体アルミ電解コンデンサー PSCシリーズ 470uF/16V
・メタライズドポリエステルフィルムコンデンサー 10uF/250V

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オリジナル(ニチケミSMG 10,000uF/16V)

tanσ=0.38 at 120Hzと唱われており、この結果から120Hzの等価直列抵抗は約50mΩと計算できます。この電解を5個並列接続しているので、理想状態では10mΩ at 120Hzとなります。本当にこのとおり低インピーダンスとなっているのでしょうか?この周波数から3オクターブ上あたりくらいからインピーダンスが上昇していると推定しました。

ニチコンFG 470uF/50V

FG(Fine Gold)シリーズは、定番のオーディオ電解コンデンサーで、個人的には電解コンデンサーでありながら艶やかな音の印象でコストパフォーマンスは良いと考えています。対策効果確認用には470uFのものを使う予定で、バックアップとして1000uF品も購入しました。ネット上の情報によれば三洋のOSコンには及ばないものの電解コンとしては低ESRとの測定結果を見つけました。

ニチケミPSC 470uF/16V

続いてニチケミの導電性高分子個体アルミ電解コンデンサーです。PSCシリーズは、オーディオ用と唱われてはいませんが、超低ESRを売りにしていて、容量を確保しながら他品種電解コンデンサに比べて高域のインピーダンスが圧倒敵に低い10mΩ(100k~300kHz)を唱っています。ネットでオーディオ機器への使用レポートもいくつか見つかりましたが、悪いことは書かれていなかったので今回試してみます。

大容量フィルムコンデンサ 10uF/250V

大容量のフィルムコンデンサーとして、メタライズドポリエステルフィルムコンデンサー10uF品を購入しました。今回準備した対策部品では一番サイズが大きい物になります。メーカー製品では、このサイズやコストパフォーマンス起因で通常は選択されませんが、高域のインピーダンス特性は電解コンに比べて格段に良いと考えられます。

効果の確認

対策部品は、容易に交換できるように、電源を中継している6pのラグ端子に1品種づつハンダ付けしました。効果の確認は、お気に入りでいつも聴いているボブジェームスのBJ TWO(本記事キャッチ写真参照)を基本として、必要に応じて他の楽曲も使用しました。BJ TWOは、発売が1975年で録音がとりわけ良いわけではありませんが、普段から聴き込んでいるため違いが判りやすい事が選択した理由です。1品種に対して1週末分かけて比較を行い、4週目に結果を反映して対策実施しました。この調整に1ヶ月をかけた事になりまが、趣味ならではの時間のかけかただとおもいます。

比較結果

以下は聴感による個人的なそれぞれ対策時の音の印象です。
・オリジナル
 低域の量感はあるが重低音が遅れて鳴る印象
 基本がしっかりしているためか、音楽のリズムがしっかり再生され安定して聴こえる
・オーディオ用電解コンデンサ470uF追加
 低域の量感はそのままで重低音が遅れて鳴る印象がなくなる
導電性高分子アルミ個体電解コンデンサ470uF追加
 オーディオ用電解コンデンサ追加時と同様に、重低音が遅れて鳴る印象はない
 中域の響きが増す
 とくにバックの弦楽が分解されて良く聞こえる気がする
 上記の原因は中域のくせのような気もするが、耳障りなものではない
・大容量フィルムコンデンサ10uF追加
 重低音が遅れて鳴る感じはない
 PSC追加時の中域の響きは後退する
 自然な感じ
 高域よりなバランスとなる印象

対策

結局、PSCシリーズの中域の響きと、フィルムコンデンサの高域の自然な感じを両取りするために、2品種を採用する方針としました。PSC 470uF/16V品はφ10mmなので、基板ハンダ面側に実装し、大容量フィルムコンデンサは大型のため基板取り付けをあきらめて、比較時のままLラグにハンダづけとしました。この対策によって大変良い感じに仕上ったとおもいます。調整が終わった後は時間の経つのを忘れ、いろんな楽曲を聴きこんでしまいました。「惑星」、「海風」、「ケニードリュー」、「夢見る頃を過ぎても」、「帰れない二人」などなど・・・。年代がばれてしまいますね。

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次回はEL34 A級ppアンプとの比較およびその他のまとめをします。

 

つづく(まとめ編2)