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BTL_A級DCパワーアンプまとめ2

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まとめ2

真空管アンプEL34_A級ppアンプとの比較を行います。前半は設計を中心に、後半は音の印象の比較を行います。

設計まとめ

前回の記事で紹介した電源の対策を反映した電源の回路図を改めて掲載します。電力増幅段の平滑用コンデンサとして、導電性高分子個体アルミ電解コンデンサーとメタライズドポリエステルフィルムコンデンサーを追加しています。

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コスト・部品点数

比較の手始めに、部品表を掲載します。電源部とアンプ部に分けていますが、電源部は片ch分で、アンプ部は0.5ch分となります。この結果からステレオ分の部品総額は、69,150円で部品総点数は386点となりました。一方、EL34pp真空管アンプは、部品総額は、68,842円で部品総点数は138点です。(真空管アンプの製作 EL34ppまとめ編参照)部品総額はあわせる方針で設計を進めてきましたが、「がっちり買いまショウ」で商品を総取できるほどの近い金額となっていたとは、この記事を書くまで気がつきませんでした。部品点数は、真空管アンプに比べてトランジスタアンプの方が約2.8倍多く、製作に手間がかかる裏付けとなりました。音質の比較をする上で、価格的にほぼ同クラスのものと見なすことができると思います。尚、この部品表は2016年4月頃のものなので現状と異なる部分があることをご了承ください。

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消費電力

トランジスタアンプの消費電力は、終段とドライバ段で13.6W、2段目が2.5W、初段が0.05Wとなり、BTL方式なので片ch当たり32.3Wです。ステレオ分でさらに倍の64..6Wとなります。一方真空管アンプは、終段が18.4W、初段が0.4Wでアンプ回路片ch分で18.8Wとなり、ステレオ分で倍の37.6Wとなります。真空管アンプはそれ以外にヒーター分の消費があります。電圧は6.3Vで、EL34が1本あたり1.5A、12AX7が一本あたり0.15Aのため、ヒータートータルで39.7Wとなり、真空管アンプ全体の消費電力は77.3Wとなります。真空管アンプの方が約1.2倍余計に電力を消費しています。省エネの観点ではトランジスタアンプに軍配が上がりました。

トランジスタアンプ:64.6W(ステレオ分)
真空管アンプ   :77.3W

重量

我が家にはアンプの重さのレンジが量れるハカリは体重計くらいしかなく、それで量ろうと思いましたがあいにく、体脂肪他自動測定のものしかなくて単純にハカリに乗せても重さが量れません。仕方がないので、素の体重、トランジスタアンプを持って体重を量り、最後に真空管アンプを持って体重を量り、差分でそれぞれのアンプの重さを出しました。下記がその結果です。ステレオ分同士の差は2.7kgとなりましたが、トランジスタアンプのケースにお金をかけた分の差と考えられ、中身はほぼ同じ重さのように思える結果となりました。

トランジスタアンプ:6.2kg(モノラル)12.4kg(ステレオ)
真空管アンプ   :9.7kg(ステレオ)

音の印象

BJ TWOを聴いたときの音の印象ですが、真空管アンプの音は、トランジスタアンプに比べ、ナローな印象(とは言え差は小さいですが)で、床を振るわす重低音やパーカッションの高音の明瞭感はトランジスタアンプに軍配があがります。逆に中音域は、奥行き感の表現が真空管アンプの方が勝り、この印象から響きがきれいに聴こえる様に思いました。この中音域の差は、NFBの掛かり方の違いくらいしか思い当たらないのですが、どうなんでしょうか?惑星のジュピターを聴いた印象は、音の厚みや迫力面でトランジスタアンプの音の方が好みでしたが、この楽曲では奥行き感の違いをなぜかあまり感じられませんでした。これらの結果から、マルチチャンネルのミッドレンジを真空管アンプとすればおもしろいシステムになるのではと考えてみましたが、ちょっとハードルが高いですね。普段の使い分けとしては、気合いを入れて聴く場合はトランジスタアンプ、「ながら聴き」または、小編成のアコスティック系の楽曲は真空管アンプが良い様におもいました。

このアンプ、使っていく中でちょっと気になる点がでてきたので、次回はこの件を含めてまとめの仕上げをしたいとおもいます。

 

つづく(まとめ3)