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ロクハンフルレンジスピーカー導入(まとめ編)

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まとめ編

組立が終わったロクハンフルレンジの音だしを行い、その印象を紹介します。

音の第一印象

当初の目的にそって、先日完成したバランス入力パラレルシングルアンプ(S1605)で鳴らします。一方、私のリファレンススピーカーはNS-1000Mですが、比較した音の印象は、とにかく音が前にでます。すごく明快な音です。ユニットの出力音圧レベルスペック92dB/mが示すとおり、能率も悪くありません。固めの音ですが、これは今後鳴らし込みを進める中で変わっていくと思っています。それではいろんな楽曲を順番に聴いてみます。

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■ピアノ
曲は山下洋輔ラプソディー・イン・ブルー」です。響きも悪くはありませんが、もともと1000Mのピアノの響きは定評があるため、音の厚みを含めてフルレンジは分が悪いです。音の飛び出しはフルレンジの方が良いため、この選択もありかもしれません。たくさん鍵盤を叩くように演奏する部分ではさすがに余裕がない感じがしました。音の定位はフルレンジの方が断然良いです。

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交響曲
曲はコバケンの幻想交響曲「断頭台への行進」で比較をしました。予想外に健闘してます。床を振るわす低音は1000Mのように出すことはできないので、音の厚みの点では聴き劣りしますが、1000Mとは違った響きの表現は悪くはありません。定位の良さに起因しているのでしょうか?

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■女性ボーカル
曲は井筒香奈江のLINDENBAUM「無意識と意識の間で」です。音が前に出て生き生き歌います。定位もいいです。その分ボーカルに関わる録音細部がアラも含めて表現されます。人の聴覚は人間の声に敏感と言われますが、再生の難しさを感じました。1000Mでも着目して聴くとアラも含めた細部を聞き取る事ができますが、全体的にマイルドな印象のため目立ちません。エージングが進むと固さが抑えられて1000M同様にマイルドな音に変わるかもしれません。

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■男性ボーカル
曲は小田和正の「僕の贈り物」です。オリジナルではなく1988年発売のBetween the word & the heartからです。女性ボーカルとは違っていい感じで聴けました。声のはりの表現も良く音が前にでます。一方、1000Mはマイルドな表現で響きが美しく感じます。

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アコースティックギター
曲はゴンチチのサウンドトラック盤からです。音が前に出る特徴から、弦をつまびくリアリティーさが伝わります。ギターの胴の響きは、エンクロージャーの木の響きとマッチして良い感じです。1000Mは後ろ方向の奥行きを感じますが、フルレンジは手前方向に音像を感じることから、1000Mの方が響が深くきれいに聴こえました。

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■ビッグバンド
曲は原信夫とシャープ&フラッツの「TAKE THE A TRAIN」です。定位が良いです。特に管楽器は、左右方向だけではなく上下方向の再現もできているように聴こえます。音の厚みに関しては、1000Mにはかないません。1000Mでは管楽器の自己主張が弱くなりその分後ろ方向の奥行き感が増すように聴こえます。

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フュージョン
今回はボブジェームスBJ ONEから「はげ山の一夜」を聴いてみました。音の厚みの表現がもの足りません。重低音も出せないので物足りない演奏です。後でトランジスタアンプで鳴らして比較したいとおもいます。

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BTL A級DCアンプで鳴らす

曲はBJ ONEから「はげ山の一夜」です。シングルアンプで鳴らしたときよりもオーバーダンプとなり、曲が荒く聞こえます。オーバーダンプになったため細部まで聞き取れるからかもしれません。音楽を楽しむ観点ではシングルアンプの方が良いと感じました。

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エンクロージャーについて

一通り曲を聴いてみたので、エンクロージャーについて考えてみました。バスレフのダクトの開口は実測値でφ=83mmでした。開口面積は5,408mm2と計算できます。一方ユニットの実効振動半径は65mmなので、振動板の実効面積は13,267mm2と計算されます。この結果から、ダクトの開口面積は、ユニットの実効振動板面積の41%となっていることが解ります。またユニットの最低共振周波数は50Hzで、エンクロージャー仕様からバスレフのチューニング周波数が54Hzとなっていて、これら2つの事象からこのエンクロージャーはバスレフの効果を欲張った設計となっていると考えられます。楽曲(特にドラムソロ)によって箱の音が聴こえるのはこの設計も関係していると考えられます。側板にt=15のパーティクルボードが採用されていますが、強度不足の可能性もあります。できれば側板の強度を上げて吸音材を増やして音を聞いてみたいとおもいました。せめて側板もMDFであればよかったのかもしれませんが、この価格では仕方ないでしょうか。

まとめのまとめ

正直なところ、この1組では事足りないと感じましたが、定位を重視して聴きたいときには、重宝に使えるスピーカーだとおもいます。結論はこの値段であればありだと思います。現状音が固いですが、鳴らし込みによってどのように変わっていくか楽しみが増えました。引き続き大事に鳴らしていきたいとおもいます。

 

おわり(ロクハンフルレンジスピーカー導入)