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音楽の女神への挑戦(製作編1)

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製作編1

初めにコンプリメンタリで使用するトランジスタの選別を行います。

2SC1815GR/2SA1015GR

東芝製のエピタキシャル形トランジスタで、価格も安く(200円/20個)秋月電子に在庫があることから今までも使用してきましたが、この2種類のトランジスタはコンプリメンタリ品です。推奨用途は、「低周波電圧増幅用」「励振段増幅用」となっていて、Po=10W用アンプのドライバが具体的な例としてデータシートに記載されています。GR品はhfe=200~400のクラスとなります。Icmax=150mA, Pc=400mW, ft=80MHz minと今回の用途にマッチしています。購入したものはPNPのみテーピング品のため、両者でリードのフォーミングが異なっています。

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NPN品hfe測定

終段のコンプリメンタリ用のTrを選別するため、使用時のバイアス電流に合わせてIc=10mAでhfe測定を行います。まずはNPN品から行いますが、回路は以下のとおりです。

■2SC1815GR hfe測定回路

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ベース側のボリュームを調整して、エミッタ抵抗200Ωの印加電圧を2Vに合わせてIc=10mAとします。その時のベース抵抗10kΩの両端電圧を測定してIbを算出します。測定開始時にベース電位が低くなるようにボリュームをセットしておき、トランジスタに過電流を流さないようにします。測定ジグは、BTL A級DCアンプ製作時に作ったものを使用しました。

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トランジスタは、レバー付きのDIP用のICソケットを使用して取り付けます。(本記事キャッチ写真参照)配線はジャンパーワイヤーとピンソケットを使用して、自由に回路の組み替えができるようにしています。BTL A級DCアンプのドライバ測定時はトランジスタに放熱器が必要な条件で測定した為、安定するまでに時間がかかりましたが、今回の測定は発熱しないため、すぐに動作が安定しました。

PNP品hfe測定

測定回路は以下のとおりです。ベース側のボリュームを調整して、エミッタ抵抗200Ωの両端電圧を2Vに合わせてIc=10mAとします。その時のベース抵抗10kΩの両端電圧を測定してIbを算出します。NPN測定時との違いは、測定開始時にベース電圧を高くなるようにボリュームをセットして、トランジスタに過電流を流さないようにする点です。ジグは、ジャンパーワイヤーの差し替えでPNPに対応させました。

■2SA1015GR測定回路

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測定結果

今回20ペア購入して測定を行いました。測定済みのトランジスタは、部品用の小袋にナンバリングして管理します。

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以下がNPN/PNPの測定結果です。共にGR品ですが、hfeが200を割っているのは、データシート掲載値と測定条件(Ic=10mA)が違う為と考えられます。

■2SC1815GR測定結果

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■2SA1015GR測定結果

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この結果を元にコンプリメンタリペアを選択します。総じてNPN品のhfeが小さいため最大品から4個を、PNPは最小品から4個を組み合わせました。下記の表は、それぞれのトップ10とボトム10を抜き出して4個を組み合わせたものです。今回のコンプリメンタリペアのhfe誤差は5%前後となりベストマッチとはなりませんでしたが、神経質にはならずに、このペアで進める事にします。実動作条件は異なりますが、この結果をもとに初段のカスコード用及び2段目のトランジスタペアも選別します。

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次回は基板への部品実装を進めます。

 

つづく(製作編2)