製作編7
ディスクリートアンプの部品実装を進めます。
channel-2実装
製作編5で、channel-1の実装および動作確認まで紹介しました。基板の状態は写真のとおりです。
その際に、発振対策部品としてセラミックコンデンサを使用しましたが、記事中でコメントしたとおりディップマイカ品に交換しました。セラミックコンデンサは秋月電子で1個5円、ディップマイカコンデンサはマルツオンラインで108円です。検討用にいろんな容量を準備するには、セラミックコンデンサが好都合です。また、今回使用したコンデンサの容量誤差はどちらも+/-5%品で載せ替えに問題ありません。尚、セラミックコンデンサとディップマイカコンデンサの音への影響についていままで確認を行ったことはありません。
つづけて同じ基板にchannel-2を実装します。部品はchannel-1を平行移動した配置に実装しますが、端子台関連回路(電源入力と信号入出力)のみchannel-1/2で共通部品となるので実装に注意が必要です。前回同様、初段の差動回路の実装が終わった時点で通電確認を行いました。製作編5でコメントが漏れましたが、完成後に帰還信号が戻る入力を、一時的に10kΩでGNDに接続して通電確認を行いました。特に問題なかったので、全部品の実装をさらに行います。2段目の発振対策用のコンデンサは、最初からディップマイカ22pFを実装しました。使用したトランジスタは、以下のとおりです。
channel-2調整と動作確認
channel-1と同様に2段目のバイアス電流を絞り、終段をカットオフさせるように半固定抵抗をプリセットして電源を入れます。調整の手順はchannel-1と同様です。調整後の各部の電圧は以下のとおりです。
念のため、channel-1と同様に信号を入力して動作確認を行います。本記事のキャッチ写真は、600KHzの正弦波を入力して出力確認を行っているときのものです。特に問題はありませんでした。せっかくなので、100KHzの矩形波も入力してみました。インピーダンスマッチングをとっていないので、入力信号自体の立ち上がりがなまっていますが、出力はリンギング等なく、そのままの波形が出力されています。
組み上がった基板をオペアンプ基板と比較してみました。写真のとおり実装部品点数、実装面積は大きく異なります。
記事のまとめ編で紹介するつもりでいましたが、私としても気になるので、ここで紹介します。オペアンプの機能に相当する部品表をまとめました。
ディスクリートアンプ2チャンネル分で、部品が61点で部品代が1776円でした。MUSES01の値段が3500円なので、部品原価自体は約半額でディスクリートアンプに、実装面積や手間はオペアンプに軍配が上がりました。肝心なのはその音なので勝敗は持ち越しです。
channel-3実装
同じ作業の繰り返しは、作業自体の効率はあがりますが、精神的にしんどいです。同様のステップを踏んで動作確認を行いました。
今週はここで時間切れとなってしまいました。記事としてまとまりませんでしたが、次回channel-4の実装を完了させて音だしを行いたいとおもいます。写真はここまでの成果です。
つづく(製作編8)