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バランス変換ボリューム2(製作編2)

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製作編2

前回詳しく紹介したジグをつかってトランジスタのhfeの測定を行います。

2SC1815GRのhfe測定準備

今回は40個の測定を行います。回路をジャンパーワイヤーを使って組み替えます。正しく接続されていることを確認するために、トランジスタをセットせずにBCE各端子の電圧を測定します。IcおよびIbが流れていないため、それぞれVc=5V, Ve=0Vで、Vbは半固定抵抗で5Vを分圧した電圧となります。測定時の調整後のVbは、Re=200Ω、Ic=10mAなので、2.6Vとなりますが、安全を見てVbを2Vにプリセットしておきます。

2SC1815GRのhfe測定

トランジスタ取り付け時は、ユニバーサル電源のSWで出力を必ずオフして装着時の端子接触順番による不安定な動作によるダメージを防止します。電源のSWを入れるとIcが流れてReの両端電圧が上がります。Re=200ΩでIc=10mAとするので、メーターの読み値を半固定抵抗を調節して2Vまで上げ、そのときのVrbの値をメモしていきます。地道な作業ですが同じ作業を測定個数分繰り返します。hfeが異なっても、エミッタフォロワ構成のため半固定抵抗の調整は殆ど影響を受けません。このため半固定抵抗はVbeのばらつき調整用と言えます。今回購入した40個の測定結果は以下のとおりです。

■2SC1815GR hfe測定結果

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GRランクにも拘らず全てのhfeが200を割っています。DCアンプ製作時に購入したものが3個残っていたので、同様に測定したところ3個ともに200を大きく越える値でした。(No.41-43)捺印にはランクを示すGRの文字が間違いなく入っています。(キャッチ写真参照)釈然としないまま次の測定を行います。

2SA1015GRのhfe測定

ジャンパーワイヤーの接続を変更して、PNPのhfe測定回路に組み替えます。NPN測定準備と同様にVbをプリセットします。電源電圧5VでIc=10mAとするので、調整後のVbは2.4Vとなりますが安全をみて3Vにプリセットして測定を開始します。NPNの測定時とIc調整の半固定抵抗の回す方向が反対になるので注意が必要です。(Vbを下げるとIcが増加)20個の測定結果は以下のとおりです。バランスボリューム改造の際に購入した残りのトランジスタも合わせて掲載しています。

■2SA1015GR hfe測定結果

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総じてhfeの値は小さいですが、1つを除き200以上なのでGRランクを唱っても問題ないレベルです。どうせ値が小さいならば、今回測定したNPN並に小さければ良かったんですがうまくいかないものです。今回は測定サンプルの数が多いので、測定後のトランジスタの保管用にケースを購入しました。ナンバーを振った小袋に入れるのは前回同様ですが、10づつに分けてケースの各列にナンバー順に保管し、必要な小袋を探しやすくしました。

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コンプリメンタリペアの選別

NPNは今回購入した40個中からhfeの大きなもの6個を、PNPは小さなものから6個を組み合わせました。

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ベストマッチでも誤差12%、6個の結果は19%以下とあまり報われない結果となりました。自分を慰めるために、たまたま一番特性の離れた組み合わせとなった場合の誤差を計算したところ、33%と余計に報われない感を増す結果となりました。追加購入も考えましたが、結果が改善する保証もなく、作業も遅れてしまうのでこのペアで進めることとしました。単なるペア品であれば十分数が確保できると考えると少し気分も晴れます。ネット情報によると、このオーディオ用パーツもご多分に漏れず、2011年頃に東芝ではすでに生産を終了しているとのことで、私が利用している秋月電子では、すでにセカンドソース品の販売が行われています。メーカーは台湾のunisonic社のものでNPN/PNP共に販売中です。今後の事を考えるとそちらを試すべきか思案中です。

次回はdual J-FETの変換基板実装とIdss測定を紹介します。

 

つづく(製作編3)