マルチアンプ実験2(製作編3)

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製作編3

基板が全て組み上がったので、音だし用にバラックで組み立てます。パネルはバラック組立専用に製作しました。

バラックの構想

今回は実験のため、バラック状態で組み上げて音聴きをします。操作はスルーとLPF出力レベルコントロール用の4連ボリュームが2個のみです。さすがにボリュームを転がしておくわけにはいかないので、バラック組立専用にパネルを製作します。基板3枚とパネルは段ボールに固定してバラックでありながら最低限の使い勝手を確保します。一方、XLRコネクタは入力用2個と出力用4個は転がしておきます。

パネルの設計と製作

ボリューム固定用のパネルはビルダーの強い見方、ビバホームでt=1.0でサイズ100x200のアルミ板を購入して加工しました。お値段は313円と手頃です。厚みはこの上に1.5, 3.0と必要に応じて選択可能です。部品箱を見たらL字のアングルがあったのでパネルの固定はこれを使います。

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いつものようにフリーの2次元CAD(AR CAD)を使って図面を書きます。4連ボリューム固定用の穴(φ9とφ3)を2組と、L字アングル固定用にφ3x2を2組の合計8個の穴あけです。

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等倍に印刷して外形に沿って切り取り加工するアルミ板に貼り付けます。穴のセンターにポンチで印をつけていきます。

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図面をはがしてドリルで穴をあけます。最初に2mmであけて、続いて3.2mmで穴を広げます。ボリュームの軸の部分はさらに4.2mmで穴を広げて、その後はリーマーで9mmまで広げました。最後にヤスリでバリを取り、完成です。

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早々にボリュームとツマミ、L字アングルを取り付けてみました。

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アルミ板は何の処理もしていないので手の油がついてきれいになりません。ツマミはいままで使用したものは、アルミ削りだしで1個2000円以上しましたが、今回はバラック組立なので、秋月電子で1個60円の物で済ましました。裏側はこんな感じです。4連ボリュームx2個は迫力があります。

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バラック組立

バラック組立のベースは段ボールです。アマゾンの梱包の中敷きの段ボールを再利用しました。基板とフロントパネルを適当に段ボール上に置き、位置が決まったら基板を段ボールに押し当てて、スタッドのねじをダンボールに突き刺します。フロントパネルは、L字金具の穴位置に印をつけます。基板とフロントパネルを退けて、キリで3mmのねじが入る穴をあけます。全部で16個の穴をあけたら基板とフロントパネルを固定していきます。

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最後に基板の配線です。まずは電源の配線をします。電源の入力は、廃棄家電から確保しておいた電源コードを再利用しました。電源コード用の端子台以降は左右完全独立電源なので、それぞれの基板へ3線で電源を供給します。続いて入出力用のXLRコネクタの配線をします。配線はベルデンの2芯シールド線を使用しました。XLRコネクタは固定せずに直置きです。ベルデンの2芯シールド線とオス、メスのXLRパネルコネクタはアマゾンで購入しました。

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通電確認

念のため組み上がった状態で通電確認を行います。それぞれの基板のスルーおよびLPF出力のオフセット電圧の確認を行います。結果は以下のとおりです。

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出力オフセット電圧は調整機構がないので、念のための確認のみです。通常、ツイーターはウーハーに比べてDCオフセット電圧に影響(ダメージ)を受けやすいですが、今回の構成では、ツイーターのみネットワークが入りDC電圧がカットされるのであまり神経質になる必要がありません。よく考えたら今回の試聴はHighを真空管アンプでドライブするためDCオフセットの心配はありませんでした。

これで2wayウーハーのマルチアンプ駆動実験の準備が整いました。次回は評価用に組み上げた2wayスピーカーを鳴らしてみます。

 

つづく(まとめ編)