マルチアンプ実験3(設計編)

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設計編

NS-1000Mをマルチアンプ駆動するための改造設計をします。

チャンネルデバイダー改造設計

fc=500Hz, K=1.4(ベッセル特性)前提でCRの定数を決めます。基板は今までの実験で使用した暫定仕様のもの改造して使います。

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上記の回路で最初にC1とR1を決めます。入手性を考慮してC1=0.033uF前提で計算してみます。fc=1/(2πC1R1)からR1が決まるので下記の結果から一旦、R1=10kと仮決めします。

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続いてC2とR2を決めます。K=1.5となってしまいますがC2=0.022uF前提で計算します。関連する式はR2=kR1, C2=C1/k, fc=1/(2πC2R2)です。

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上記表の計算結果から、fc=483Hz, K=1.5のパラメーターで改造を進める事にします。下記が定数を反映した回路図です。

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チャンネルデバイダーの改造

fcを決定するCR類は全てポストにハンダ付けしてあるので容易に改造ができます。最初に現状のfc=2kHz前提のCRを取り外します。代わりに上記で決定した定数のCRをハンダ付けします。見た目はあまり代わり映えしません。

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動作確認

最初に無信号入力状態で出力オフセット電圧の測定を行いました。

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続いて周波数特性の測定を行います。前回同様に1Vppの正弦波を入力して測定を行いました。

■ch1周波数特性

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■ch2周波数特性

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前回同様に、10kHz以上の結果は出力信号が小さく信頼性はありません。グラフは青がHotで紫がColdです。ch1は減衰領域でHot/Cold間で特性差がありますが、測定誤差でしょうか?念のため100Hzの矩形波応答も確認しました。k値がベッセル特性のk=1.4からK=1.5とずれていますがリンギングはありませんでした。

■100Hz矩形波応答

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■100Hz矩形波応答(拡大)

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所望の特性となっていることが確認できたので次に進みます。

NS-1000Mの改造設計

裏板にねじ止めされているターミナルパネル兼ネットワークの代わりにターミナルパネルを製作します。オリジナルターミナルパネルの図面はないので現物を測定して図面を作成します。測定の為にネットワークを取り外しました。部品はきれいな状態です。(本記事アイキャッチ写真参照)密閉型なので、吸音材がふわっと目一杯つまっています。学生時代に内部配線を日立電線のSX-104に変更し、オリジナルのコンデンサに高域特性改善目的で小容量のフィルムコンデンサが取り付けていました。(本記事アイキャッチ写真参照)写真には写っていませんが、基板のパターンに沿ってφ1.0の無酸素導線が配線されていました。

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ターミナルパネルの設計

加工性を考慮してt=0.8のアルミ板で製作します。強度が不足するので、14mm厚のラワン材を裏側にねじ止めします。製作したパネルのスピーカーの裏板への取り付けは、位置も含めてオリジナルのねじをそのまま流用します。この対応によりオリジナル状態へいつでも戻すことができます。取り外したパネル兼ネットワークの取り付け用のねじ穴の位置を測定してアルミパネルの加工図を作成しました。取り付け穴以外にはターミナル3組用のφ11mmと、ラワン材固定用のねじ穴10個です。

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図面上の取り付け用のねじ穴の間隔は46としていますが、縦方向(図面上は横方向)については、センターの穴位置合わせで間隔を46.5として現物との位置あわせしました。アルミ板とラワン材は、いつものようにビバホームで購入しました。価格はそれぞれ948円と398円です。ビバホームでは有料のカットサービスがありますが、アルミ板は扱っていませんでした。仕方がないのでラワン材の外形カットのみを依頼しました。1カット29円です。ラワン材の加工図は作成していませんが、外形は120mm x 160mmです。ターミナルを逃がすための角穴をあけますが、穴開けのカットサービスも扱っていません。仕方がないので、アルミ板のカット用に金切りはさみと、ラワン板の穴開け加工用に押引鋸を購入しました。価格はそれぞれ648円と680円でした。

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次回は準備した部材と工具を使ってターミナルパネルを製作します。

 

つづく(製作編)