製作編2
トランジスタのhfe測定が終わったので、部品レイアウトを検討して実装を開始します。
部品のレイアウト
私の使用する標準基板(95 x 72mm)に回路を納めるために部品レイアウトの検討を行います。+/-合わせて安定化電源回路が4回路が実装され、さらにそれぞれのドライバには小さいながらも放熱器がつきます。4回路を並列に実装するには、基板の長手方向に4つ並べるのが得策です。この構成は、三端子レギュレータを使っていますが、ヘッドフォンアンプ用の電源基板のレイアウトが参考になります。
この電源は、出力段に+/-9Vの三端子レギュレータを使用していますが、さらに電圧増幅段用に+/-12V電源(三端子レギュレータ)を実装しているので実装難易度は今回と同じくらいと考えられます。部品が届いてみて思いの外大きかった物が、入力段に使用する4.7uFのフイルムコンデンサです。
あまりの大きさに、使用をあきらめようかとの思いましたが、価格も比較的高く(@150円)せっかく買ったので、なんとか押し込む事を考えたいとおもいます。基板に刺してみたところ基板の長手方向に丁度4個並ぶ事が解りました。
後は残りの部品の実装スペースが確保できるかがポイントです。放熱器と出力用の端子台をヘッドフォンアンプの電源を参考にして基板の長手方向に並べます。
平滑用の電解コンデンサは出力側と反対の辺にできる限り寄せてに配置します。
出力電圧調整用のボリュームの配置ですが、出力用端子台の両脇の空きスペースを使用する事とします。後は残ったスペースへいかにTr, ZD, CRD等を実装していくかになります。ここからは、部品を実装しながら考えたいと思います。
実装開始
配置の微調整の余地のない大物部品を初めに取り付けます。出力用の端子台をボリュームの実装スペースを意識して取り付け、次に放熱器+トランジスタを取り付けます。放熱器には足が1本出ているのでこれとトランジスタの3本の足で固定します。放熱器の足は太いので、基板のホールを広げて取り付けます。
トランジスタは意味はありませんがプラネジで固定しました。
放熱器が外れないようにトランジスタの足をハンダで仮止めします。
順番が前後しますが、トランジスタは今後の追加購入の際に、コンプリメンタリペアになりにくい物から選択しました。在庫は全般的にNPNのhfeが高くPNPのhfeが小さいため、2SC3851Aはhfeの大きなものから、2SA1488Aはhfeの小さな物からそれぞれ2個を確保しました。
次に配置の微調整の必要がない大物部品として平滑用の電解コンデンサを事前検討したとおり基板の端にできる限り寄せて取り付け、さらに4.7uFのフィルムコンデンサを平滑コンデンサ側に寄せて取り付けました。
最初にGNDの配線をします。ループが発生しない様に一部効率を無視して配線しています。次に全波整流回路の配線を行います。なるべく配線が交差しない事を考慮しました。
次にドライバと組み合わせるダーリントン接続用のトランジスタを実装します。実装用にフィードバック用も含めてNPNとPNPを各4個づつ選定します。どちらもhfeが大きくコンプリメンタリペアにならず、かつ単純なペア品にもならない物を選択しました
ダーリントンペアとなる2つのトランジスタの端子の配列は異なります。
図のとおり、センターのコレクタは共通でベースとエミッタの配置が逆となっています。これがダーリントン接続には好都合で2個を前後に並べて配置するとシンプルに配線できます。
次回は続きの実装を行います。
つづく(製作編3)