製作編5
基板が完成したので、チャンネルデバイダーの電源を載せ替えます。取り外した電源基板は、矩形波応答の再確認を行います。
チャンネルデバイダー
製作した電源を搭載するチャンネルデバイダーを簡単に紹介します。最近手をかけたのは、「実験バッテリードライブ」記事で2018-2-23~2018-3-23に掲載した現行電源とバッテリードライブの音質比較です。回路の改造については、「女神たちの争い」(2018-1-26~2018-2-20)でアクティブフィルタに使用するオペアンプをMUSES01からMUSES03に変更しています。参考に回路を再掲載します。
電源基板の載せ替え
現行の電源基板は、こんな感じで搭載されています。
これを今回作成した電源基板に載せ替えます。端子台の位置をほぼ同じにしたので基板の載せ替えはわけありません。載せ替え前に、電源基板の外観を比較してみます。
トランジスタ式の安定化電源は、各チャンネルの入力に4.7uFのフィルムコンデンサーを実装したので基板自体に迫力があります。今回の基板用に同じフィルムコンデンサーを4個購入していましたが、実装スペースの関係で搭載を断念しました。記事を書いていておもいましたが、全波整流用の電解コンデンサに並列接続して2個のみであれば実装できました。今後の楽しみにとっておきたいと思います。新基板をシャーシに実装するとこんな感じになりました。
入れ替え前は、ヒューズホルダと放熱器のクリアランスがあまりありませんでしたが、今回、放熱器を寄せて実装したため、クリアランスが広がりました。(アイキャッチ写真参照)前回の記事でもアナウンスしたとおり、音質の比較の前に、現行基板の矩形波応答の再確認を行います。
現行基板矩形波応答
この基板の製作のタイミングで、評価用にジグ基板を同時に製作しています。使い方に慣れていなかったため、結果に違いがでるかもしれません。そもそも4チャンネルのうち、ch1のみしか確認を行っていないため、これを機会に全チャンネルを再確認しておきたいとおもいます。
正電源ch1矩形波応答
今回再測定した結果は以下となります。
これは正電源ch1の結果で、立ち下がり時が4.64Vで、立ち上がり時が84mVでした。下記がいままで結果として掲載してきたものです。
結果として、どちらも10倍のプリアンプをとおした波形として、立ち下がり時が440mV、立ち上がり時が7.4mVとして記事に掲載していましたが、今回の確認から当時の測定もプリアンプを使用していなかった事がわかります。数値がやや小さい点は、負荷電流の振幅がやや小さい事に起因しています。いままでの記事の記載に関しては地道に修正をしていきたいとおもいます。ch2以降の今回の観測結果を掲載します。
■ch2矩形波応答
■ch3矩形波応答
■ch4矩形波応答
今回Tr式の負電源の矩形波応答を初めて観測しましたが、レベルは異なりますが、正電源の極性違いの応答となっていました。これらの結果を整理してみます。
通常の音楽再生時にはこのような矩形波応答は発生しませんが、今回の確認結果レベルを考えると精神衛生上あまり良いものではありません。この点も今回の製作の効果が期待できます。次回は、結果の整理を行った上で音質の確認を行います。
つづく(まとめ編)