チャンネルデバイダーのVR制御(製作編18)

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製作編18

電源基板を除き、一通りの基板の動作確認が終わったので、実動作減衰量のヒアリング確認を行います。

確認の概要

フルレンジを接続したA級DCパワーアンプの入力段に今回製作したATTユニットを接続して確認します。ATTユニットの出力をそのままA級DCパワーアンプに入力するのはリスクがあるので、ボリュームの代わりとしてA級DCパワーアンプとATTユニット間にチャンネルデバイダーのスルーチャンネルを入れる事にします。この確認が最低限できるようにATTユニットをバラック組立をします。

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ATTユニットバラック組立

リアパネルに6チャンネル分の入出力用XLRコネクタがありますが、そのうち2チャンネル分を使って信号の入出力をします。配線にはいつも使っているベルデンの2芯シールドケーブル1503Aを使用します。線径があまり太くはなく、シールドラインの処理が容易な事が選択の理由です。信号入力用にリアパネル向かって左よりの2個に2芯シールド配線をします。

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2芯とシールド配線位置をまちがえないように注意します。同様にL-ch用の配線も行います。続いて信号出力用にメスのパネルコネクタに配線をします。

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下の写真は入力コネクタ用の配線ですが、水平に並んだ端子の接続が出力コネクタ配線と反対になります。具体的にはシールドと赤の配線がオスとメスコネクタでは入れ子になり、注意が必要な点です。

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リアパネルの4個のコネクタの配線が完了しました。

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続いて、上で配線した入力配線をATT基板の入力端子台へ接続します。

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次に、バッファ基板出力と出力パネルコネクタ間とATT基板出力とバッファ基板入力端子台間を接続します。電源基板はまだ製作していないので、+/-12Vと+5Vの電源全てをユニバーサル電源から供給します。このため、基板上分離しているA-GNDも全て共通となります。ノイズの影響が気になりますが、とにかく配線します。

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これでATTユニットのバラック配線は完了です。

実動作確認

確認前に、試聴するためのシステムの動作を確認します。久々にロクハンフルレンジの音を聴きます。

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ボリュームとして使っているチャンネルデバイダのスルーチャンネルを間違いなく使用しているため、高域もちゃんと出ています。普段使っているNS-1000Mと比べて、床を振るわす低音再生はできない為、物足りない感じです。さっそくこのシステムにATTユニットを組み込んで、ATT機能の実動作確認を行います。チャンネルデバイダーのボリュームを絞りきって電源オンして、CDの再生をスタートさせます。ATTユニットは-36dB点滅表示でミュート状態となっています。おそるおそるチャンネルデバイダのボリュームを上げていきます。ヒスノイズのようなホワイトノイズが聴こえます。ATTユニットを操作して減衰量を下げていきます。曲は聴こえますが、さらに別のノイズがのり、音楽再生どころの状態ではありません。さらに減衰量を下げていくと、音楽の音量は上がっていきます。最小減衰量の-6dBまでボリュームを上げてみましたが少なくともATT動作は正常に機能しているようです。各ステップのノイズの状態は以下のとおりです。

-36dB:ホワイトノイズ

-29dB:別のノイズが加わる

-25dB:加わったノイズレベルが上がる

-21dB:ややレベルが下がる

-17dB:ホワイトノイズのみに戻る

-11dB:-17dBとあまり変わらない

-09dB:-29dB時と同様に別のノイズが加わる

-06dB:さらにノイズレベルが上がる

試しにArduino UNOへの電源供給をやめて、ミュート状態のノイズを確認しましたが、-36dB時と同様にホワイトノイズが聴こえます。心配していたとはいえ、このように盛大なノイズ発生を目の当たりにすると、ちょっと凹みました。ということで考える時間をおきたいとおもいます。次回は考えた結果からスタートしたいとおもいます。

 

つづく(製作編19)