チャンネルデバイダーのVR制御(製作編19)

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製作編19

ATTユニットの減衰量ヒアリングで発覚したノイズの対策の検討します。

原因の推定

原因を考える前に症状を簡単におさらいします。ミュート状態でホワイトノイズが発生。減衰量を下げていくと別のノイズが載って音楽再生できる状態ではありませんでした。今回は実減衰量のヒアリング確認ということで、ATTユニットをバラック組み立てしていますが、ここに原因が潜んでいる可能性があります。(希望的観測)まずは考えられる原因を整理してみます。

1)マイコン基板のノイズが大きい

2)ユニバーサル電源1台で電源供給した事で、A-GNDとロジック用GNDが共通

3)上記と同様に+12V電源がアナログとロジックで共通

4)そもそもユニバーサル電源のノイズ面の品質が悪い

5)ATTユニット基板の実装がノイズに弱い

6)それ以外の見落としによる原因

1)項は、前回の記事でマイコン基板への電源供給をやめた状態(ミュート状態)のノイズを確認して状況に変化がなかった事から原因の可能性は低いと考えられます。さらに原因を絞り込むために、バッファ基板以外の基板と取り外して音を聴いてみる事にしました。これでノイズが改善すれば、2)3)5)項が原因として絞り込めます。

本当の原因

バッファ基板以外の基板を取り外す作業に着手しようとした際に、ふとチャンネルデバイダのリアパネルとATTユニットのリアパネルを見比べた所、あれほど注意して配線したにもかかわらず、XLRパネルコネクタの2芯シールドの配線が間違っている事に気がつきました。原因は想定外の6)項の可能性が高くなりました。配線の間違いとは、シールド線とHotラインの接続が逆となっていました。一旦リアパネルを取り外して、4本とも正しい接続にやりなおしました。

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間違った接続の回路について念のため確認しておきます。下記が間違った状態のブロック図ですが、へんてこな事になっています。L/RのHotチャンネル間がショートしていて、L/Rの信号差分のショート電流が流れた事になります。駆動側のオペアンプに負荷がかかったかもしれませんが、短時間だった為悪影響はないと判断し、音を聴いてみる事にしました。

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リアパネルを再度取り付け、バラックの配線をやり直します。そして試聴の再開です。

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ATTユニット試聴

ボリュームとして接続したチャンネルデバイダのボリュームを絞った状態でシステムの電源をオンします。ATTユニットは、-36dBの点滅していてミュート状態となっています。恐る恐るチャンネルデバイダのボリュームを上げてゆきます。前回の確認で聴こえていたホワイトノイズはありません。少しボリュームを上げた状態で、ATTユニットを操作してミュートを解除して、減衰量を下げていきます。前回の確認で、追加で乗っていたノイズの発生もなく、音楽再生できています。ATTユニットの全ステップを確認しましたが、特に問題はありませんでした。

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減衰量のヒアリング

表示を-11dBに合わせて、チャンネルデバイダのボリュームを上げてゆきます。ほぼMax状態で、いつも聴いている音量となりました。狙いどおりの設定です。この状態でATTユニットを操作します。-9dBとすると、通常時よりも大きな音量になります。さらに-6dBとするとフルボリュームのイメージとなりました。逆に-17dB、-21dB、-25dB、-29dB、-36dBと音量を下げていくと、普段使いには十分なステップとなっていました。この状態でミュートをかけると、スピーカーに耳を近づけるとわずかにホワイトノイズが聴こえます。専用電源とする事で改善する事を期待しています。なんとか、製作をつづけられる状態である事が確認できました。次回は、電源基板を製作して、2チャンネル分ですがミュート時のノイズの状況確認を含めた総合確認をしたいとおもいます。

おまけ

今年も3連休に台湾へ旅行にいってきました。台湾は、10ヶ月間ですが単身赴任した経験があり、私にとって第二の母国のような所です。先月の長野旅行時と同様に、旅行進行を組んでいました。前回は、戻ったあとの製作に支障を出してしまいましたが、今回は無事乗り切れそうです。アイキャッチ写真は、台北の電脳街のメインのビルです。

■電脳街ビル内フロア

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中正紀念堂

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■朝市

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つづく(製作編20)