チャンネルデバイダーのVR制御(製作編24)

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製作編24

前回配線が終わった電源回路の動作確認を行います。

電源動作確認

まだ、配線の途中ですが、電源回路の動作確認を行います。電源基板の単体動作確認は終わっているので、今回の確認のポイントは、トロイダルトランスからの電力供給と正しく配線ができているかになります。改めて配線を確認し、ヒューズホルダにヒューズをセットします。

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電源コードをつないで電源を入れます。異常がないか確認の為に、全チャンネルの出力電圧をまず初めに確認しました。確認結果は以下のとおりです。

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次に、アナログ用の+12/-12V電源の確認を行います。トロイダルトランス2巻き線を使って、センタータップ巻き線化しているので、基板への入力波形を確認しました。

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波形は問題ありませんでした。仮に接続を間違えても、2巻き線がパラレル動作する状態となり、動作はしますが、平滑回路のレギュレーションが悪くなります。次に、リレー用の12V電源の確認を行います。この電源の平滑回路は、アナログ用電源に比べて遙かに負荷が重いですが、電解コンデンサの容量をアナログ用電源の4,700uFに対して、3,300uFにケチっています。但し、信頼性の観点から105℃品を選定しました。このため、最大負荷時にも、三端子レギュレータに所定の電圧がかかっている事の確認を行います。電源基板の単体動作確認で使用したダミー負荷抵抗50Ω/5Wのセメント抵抗を引っ張り出し、出力端子台に接続します。

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この状態で各部の波形確認を行います。初めに出力電圧を確認しました。問題ありません。次に整流回路の波形確認を行います。測定点はブリッジダイオード+端子と出力用端子台GND端子です。参考として回路図を再掲載します。

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波形の最低電圧が15.1Vとなっているため、三端子レギュレーターには15.1 - 12V = 3.1Vが印加されており、動作に必要な電圧がかかっている事が確認できました。最後は、デジタル系の+12Vと+5V出力を確認します。どちらも正しい電圧が出力されている事が確認できました。

バッファー基板動作確認

全バランス6ch分(Hot/Cold別で12ch)の回路が実装されていますが、独立した電源ごとに配線を行い動作確認を行います。+/-12V電源用の電線は3本の電源線を編み込みました。これで電源出力とバッファー基板電源端子間を接続します。

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この状態で一旦電源オンして、バッファアンプが所定の状態になっている事を確認しました。同様に残りのバランス3ch分も同様に配線し、状態の確認を行いました。全12ch分の出力オフセット電圧をまとめました。

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マイコン基板配線

初めに電源の配線を行います。動作確認時に作成したDCプラグ付きの電線を使用します。必要な線長にカットして接続しました。マイコン基盤のDCジャックの位置が表示基板下で、フロントパネルと近いためプラグを挿すのが大変でした。

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次は、表示基板の配線をします。3極なので、しばし考えて2芯のシールド線を使う事にしました。ノイズ面で有利に働きます。

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表示基板の電源を配線して一旦制御系の動作確認を行いました。

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キー操作、表示共に正しく動作していました。

ATT基板配線

ATT基板への配線は、制御線5本(GND線込み)と12V/5V電源線です。制御線5本はマイコン基板上のシールド基板へ配線します。平行線2本と、平行線の黒の被覆ラインを使って5本を配線しました。

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5V電源は、電源基板上の端子台から表示基板とATT基板へ供給します。1つの端子台へ2本の電線の接続は問題なさそうでした。12V電源は、電源基板上のリレー用電源端子台から配線します。今回は配線しませんが、残り2枚のATT基板への電源配線は、1枚目の基板の電源端子台から配線する事にします。

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これで電源を含めて制御用の配線が完了しました。次回は制御動作確認およびアナログ信号ラインの配線を行います。

 

つづく(製作編25)