チャンネルデバイダーのVR制御(製作編28)

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製作編28

ここで一旦設計を整理して、残りの8ch分のATT基板の製作に着手します。

現状の設計

ロクハンフルレンジスピーカー+バランスBTL方式DCパワーアンプシステムで、今回製作したATTユニットを使って久々に十分音楽を聴きました。先日のATTユニットの音聴きのタイミングで、NS-1000Mのセミマルチアンプシステムを組み替えているので仕方がありません。ロクハンフルレンジは、周波数レンジは1000Mに比べれば狭いですが、さすがに定位が良く、演奏する楽曲によってはいい感じで鳴ります。

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それでは本題に戻ります。実際に使ってみた感想を含めて今回の設計について一旦整理してみます。

1)9ステップアッテネータ

実用域の音量をマッチさせたのでステップ数にあまり不足を感じませんでした。

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2)減衰量dB表示

7セグの簡単な表示ですが、実用上問題ありません。

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3)バッファアンプ入力段ATT処理

私のポリシーに反して、バッファアンプの入力の音量を絞る構成としています。次段につなぐパワーアンプの入力インピーダンスを考慮したら仕方がないと妥協しました。私が現状使っているバランスBTL方式DCパワーアンプの入力抵抗は2.2kΩと低く設定しているので仕方がありません。47kΩにしておいたら、バッファアンプ無しも検討できたのにと思いました。

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4)バッファアンプ入力段のミュートリレー

本来であればバッファアンプの出力段に入れるべきですが、基板の割付がうまくできず、配線も著しく増えるため、妥協して運用で対処する事にしました。具体的にはパワーアンプの電源オン前にATTユニットの電源を入れる、電源オフはシステム中の機器の一番最後とします。

2枚目ATT基板実装

この基板が完成すれば、このATTユニットを使ってNS-1000Mのセミマルチアンプ駆動ができます。これをモチベーションとして実装を進めていきます。1枚目のATT基板ですが、部品配置時に想定した信号の流れと反対に実装を進めてしまうミスをしました。その影響で、ロジック回路とリレーの操作コイルの配線長が長くなってしまいました。想定どおりの信号の流れに戻す事も考えましたが、同じ実装で進める方が楽なので1枚目の基板と同じ構成とする事にしました。初めに実装部品および配線を保護するためにスタッドを基板に取り付けます。

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使用するスタッド長は、部品面は実装部品の高さよりも長いもの、ハンダ面はハンダ面に実装するATT用の抵抗の保護を考えて7mmのものを選択しました。最初にリレーまわりを実装するため、1枚目の基板に合わせて入出力用の端子台を取り付けました。

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続いて、リレー12個を基板上に並べます。この12個のリレーを効率的にハンダ付けするために、この状態で一旦基板を立てて、リレーの端子にアクセスできるようにします。

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リレーは自重で傾いた状態となりますが、この状態で各リレーの1つの端子をハンダ付けします。

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この時に間違って1つのリレーの2つの端子をハンダ付けすると後で面倒なので注意します。次に傾いたリレーにそっと触りながら先ほどハンダ付けした端子にコテを当てます。この手順ですべてのリレーの傾きを補正します。つづいて、各リレーに対して別の端子を1つづつハンダしていきます。

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この時、先にハンダした端子から一番離れた端子を選択します。このハンダ付けの時は基板を裏返しているため、リレーの自重で微妙に傾いた状態となります。その傾きを補正するため、リレーを押しながら、上記でハンダした端子にさらにコテを当て直します。12個のリレー全てに同じ作業をして完成です。(本記事のアイキャッチ写真参照)次回は、この2枚目のATT基板の配線を行っていきます。

 

つづく(製作編29)