チャンネルデバイダーのVR制御(製作編30)

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製作編30

ATT基板のリレー回りの配線が終わったので単体動作確認を行います。

分圧回路確認

前回ハンダ面に取り付けた抵抗の接続確認を行う為、回路のブロック動作確認を行います。この部分は、実装が進んでから手直しすることが難しいためこの確認のステップを踏みます。確認方法は、個別にリレーを動作させて所定の分圧状態となっていることを確認します。分圧状態の確認は、信号の入出力間の抵抗値と、出力とGND間の抵抗値を測定します。

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リレーを動作させるために操作コイルにユニバーサル電源から直接12Vを印加します。ミュートリレーはノーマルオンのため、他の分圧抵抗接続を確認する際にはミュートリレーを動作させて確認を行います。それでは、初期状態から確認をおこないます。

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倍率抵抗切り替えリレー確認

テスタをアナログ信号ラインの入出力間に接続して抵抗値を測定します。初期状態は、29.9kΩでした。倍率抵抗設定リレー1がオフしているので、27kΩと3kΩの抵抗が直列接続となるので設計どおりの抵抗値です。リレー1の操作コイルにダイレクトに12Vを供給して、倍率抵抗切り替えリレーを動作させます。この時のアナログ信号ラインの入出力間抵抗は、3.0kΩでした。信号ラインに直列に入る27kΩの抵抗がリレーでショートされるので設計どおりの動作です。

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分圧抵抗切り替えリレー確認

抵抗値のモニターポイントをアナログ出力端子とGND間に切り替えます。初期状態は、ミュート回路がオンしているので0Ωです。分圧抵抗切り替えリレーの動作確認をするためには、ミュートをオフする必要があります。ミュート用リレー6の操作コイルに12Vを供給してミュートオフします。このときのテスタは無限大の抵抗値を示します。分圧抵抗切り替えリレーが全てオフしているので、設計どおりです。

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ここからは4個の分圧抵抗切り替えリレーをそれぞれ動作させて確認を進めます。初めにリレー5を動作させます。抵抗値は0.56kΩで問題ありません。

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同様に1.1kΩ、1,8kΩ、3kΩ分圧抵抗切り替えリレーを動作させてそれぞれ抵抗値を確認します。確認結果は、後で一覧表に整理します。上記の確認をch2(cold)、ch3(Hot)、ch4(cold)と繰り返します。写真はch3の確認を行っているところです。

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どのチャンネルも設計どおりで問題ありませんでした。確認結果を一覧表にまとめます。表は、動作させているリレーに「○」を表示しています。確認結果が空欄の部分は、確認が必要ないと判断して測定を省略しています。

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制御回路実装

初めに、DIP IC用のソケットを4個実装します。実装位置はATT基板1に合わせます。リレー実装時と同じ要領で、基板を立ててソケットの1つの端子を仮ハンダします。

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実装の傾きを取るために、ソケットに触りながら先にハンダ付けした端子にコテを当てていきます。傾きが取れたら別のもう1端子をハンダ付けします。続いて、GNDラインを配線します。敷線の仕様はATT基板1に合わせます。デジタルGNDの配線を完結させるため、端子台の実装も行います。端子台は電源入力、制御信号入力、制御信号出力の3系統です。実装した端子台を含めてGNDラインの配線を行いました。

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次回は制御回路の配線の続きを行います。

 

つづく(製作編31)