製作編38
ATT基板3の実装を完了させます。
ATT基板実装続き
本題記事が尽きたので、今回はいきなり実装の続きを紹介します。前回、制御用回路のICソケットまわりの配線が完了しました。ICへの接続を確認するために、通電確認を行います。電源端子台から12Vと5Vを供給してICソケットの各端子電圧を確認します。下図は各端子の電圧のまとめた物です(再掲載)。
電源はいつものとおり、ユニバーサル電源から供給しますが、念のためユニバーサル電源の過電流防止回路の電流値を12Vと5Vともに100mAに設定しました。
HCT139A用ソケットから順番に確認していきます。全ソケットの端子電圧確認が正常終了するかと思った最後のTD62308BP用ソケット電圧確認で、8pinの電圧が異常となっていました。5Vを示すはずがオープンになっています。ハンダ面を目視確認しましたが、正しく配線はされているようです。電源側からテスタで当たったところ、途中の接続がイモハンダとなっていました。見た目には問題あるようには見えませんでした。
写真中央の配線がL字部分のハンダ付けです。再度コテを当て直して改修しました。
被覆電線配線
その前に、TD62308BPの各2ch分の入力を接続して、IC2個で8chの入力を4ch分にします。接続は抵抗のリードをコの字にフォーミングして行いました。
被覆電線の初めの配線は、トランジスタアレイ出力とリレー操作コイル間の接続です。黄色の被覆電線を使用しました。
配線の経過はすっ飛ばして省略していますが、詳細を知りたい方はATT基板2の実装記事を参照してください。残りは、トランジスタアレイの入力配線と、制御信号デイジーチェーン出力用端子台配線です。トランジスタアレイ入力配線は白の、デイジーチェーン配線は緑の被覆線を使用しました。
これで最後のATT基板3の配線は完了です。
ATT基板3単体動作確認
単体動作確認の前に、念のため配線確認を行います。方法は、ICを実装せずに12Vと5V電源を供給してICソケットの各端子電圧を確認します。
ここでも確認が問題なく完了すると思った4つめのTD62308BPの入力端子の確認で、他の入力端子と違う電圧を観測しました。IC未実装時は、本来はオープンの為、不定の電圧を示しますが、時々5V近い電圧表示になります。テスタのリードの接触圧を変えると表示も変化します。ハンダ面を見たところ、被覆電線の配線に怪しい部分がありました。
写真中央やや右寄りの位置にハンダ付けされている白の電線が異常を示したICソケットの端子に接続されています。確認の為に接続を外して見たところ、下の写真の状態が確認できました。
同じ失敗を繰り返していますが、より耐熱性の高い被覆電線が捜せません。それまではこのような接続確認は省略できませんね。ようやっとICの実装をします。過去にソケット実装時に足をおもいっきり曲げてしまった苦い経験があるので、慎重に挿入します。単体動作確認は、制御入力端子に所定の電圧(5V)を入力してATT回路の応答を確認します。確認はアナログ入出力端子台間の抵抗値とアナログ出力とGND間の抵抗値です。制御入力は、ユニバーサル電源から直接5Vを供給しました。確認の結果、特に問題はありませんでした。確認結果を念のため整理します。
これでATT基板3の動作確認は完了です。次回は最後のATT基板をATTユニットに組み込みます。
つづく(製作編39)