チャンネルデバイダーのVR制御(製作編39)

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製作編39

最後のATT基板3の単体動作確認が終わったので、ATTユニットに組み込みます。

ATT基板3組み込み

現状のATTユニットの内部は以下の写真のとおりです。

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写真の下段中央右よりのスペースがATT基板3を組み込む位置です。すでに配線がかなり込み入ってきているので、はたしてちゃんと実装できるか不安が過ぎります。基板を正規の位置に装着するためにフロントパネルを外しました。じゃまな配線を基板面より上に持ち上げて、なんとか正規の位置に基板を配置できました。そこで大きな問題が発覚しました。バッファ基板の電源用端子台とATT基板3のアナログ信号出力用端子台が対向して配置されますが、その間のクリアランスがほぼ2芯シールド線の外形寸法レベルしかありません。

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どちらの基板もフロントパネルとリアパネル実装部品との干渉を回避するために高さを変える事ができずに、段違い実装を採用する事ができませんでした。仕方がないので、この部分の2芯シールド線の端末は特別な加工をしてクリアランス問題を回避する事にしました。写真は、シールド用のドレインワイヤに他の電線から外した被覆を被せて延長し、端子台への接続時に電線の外形のシース部が端子台の上にくるように工夫しました。

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XLRパネルコネクタ配線

ATT基板2実装の際には、リアパネルを外してXLRパネルコネクタへの配線を行いました。今回は配線が増えた為、リアパネルを外して作業しやすい状態に向きを変えるためには、多くの電線の接続を外す必要があるため断念しました。仕方がないので接続するXLRパネルコネクタをリアパネルから外して電線を接続後に戻す手順で作業を進める事にしました。

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対象のXLRパネルコネクタは全部で4個です。極性を間違えないようにハンダ付けして、線長は少し長めにカットして反対側の端末処理はXLRパネルコネクタを元に戻してから行います。

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残りの配線は、5Vと12Vの電源と、制御線及びGNDの計8本です。電源線3本はATT基板2の端子台から供給します。制御線5本は、ATT基板2の制御線デイジーチェーン用端子台と接続します。ATT基板3にもデイジーチェーン接続用の5極の端子台を取り付けましたが、不要でした。将来なんらかの事情で他のATT基板と入れ替える事を考えると必要なので良しとします。これで全ての配線が終わりましたが、配線がかなり込み合っています。

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正直なところ、ATT基板3の実装は思いの外大変で途中で投げ出したくなりました。それでもギリギリ他の部品と干渉する部分がなかったので、なんとか実装を完了させる事ができました。万が一の故障時の修理を考えると頭が痛いです。一旦、この状態で音聴きによる最終動作確認を行います。

最終動作確認

先日再構築したNS-1000Mのセミマルチアンプ駆動環境に戻します。ATTユニットの接続は、ch1~ch4と今回実装したch9~ch12を使用します。

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いつものとおり、ATTユニットから電源オンしていきます。デモ表示がスタートして正常に起動しました。ボタンを押して減衰量を切り替えてみますが、3枚の基板に実装されたリレーが同時に動作するため、最初よりも力強い動作音に聞こえます。他の機器の電源をオンしてCDの再生をスタートさせます。問題なく動作しました。

仕上げ

一旦ユニットをシステムから取り外し、トップカバーを開けて配線の結束を行います。結束にはヘマタンタイトのインシュロックを使用しましたが、こんな物も近所のスーパービバホームで手に入りますので便利になったものです。

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若干すっきりしましたが、そもそも配線が多いのでこんなものでしょうか?最後にケース付属のゴム足を貼りつけて完成です。構想開始が6月で、完成までに約7ヶ月がかかりました。いろいろありましたので、次回はおさらいをかねて今回の製作のまとめを行います。

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つづく(まとめ編1)