チャンネルデバイダ製作2(設計編3)

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設計編3

ケースの選定が終わったので、リアパネルの加工図を作成します。

ケースの選定つづき

今回は初めて使用するフレーム構造のケース、OSシリーズを選定しました。前回の記事では触れませんでしたが、一旦SLシリーズを選定して記事まで作成していました。この2つのシリーズの違いは、天板と底板の材質です。SLシリーズはSPCCでOSシリーズはアルミが採用されています。下記はタカチ電機工業のHPの画面の抜粋です。

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初期選定の時は、サイズにばかり気を取られて材質の確認まで気が回りませんでした。前回の記事作成後に、他にどんなシリーズがあるか確認した際に気がつき、選択を変更して、それに合わせて記事も修正しました。気づかずに進めていたら、底板の加工に苦労していたとおもいます。

XLRパネルコネクタ寸法測定

今回はリアパネルにXLRパネルコネクタが8個付きます。今回も手加工の限界を越えているのでタカチの加工サービスを利用したいとおもいます。今まで2回リアパネルの加工サービスを利用しましたが、XLRパネルコネクタの取り付けに関して、2回とも後加工を発生させてしまいました。1度目は固定用ネジ穴の左右を違えて、手加工で穴を開けて対応しました。2度目は穴位置のズレによりネジが入らず、ヤスリで穴位置を修正しました。原因は使用したXLRパネルコネクタの図面がなく、現物から寸法を拾った際の誤差です。今回は同じ過ちを繰り返さない様に寸法を測り直す事にしました。下図は、バランス12chアッテネータユニットのリアパネル加工図です。

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CADの測定機能を使って、XLRパネルコネクタの取り付け用のネジ穴間の寸法を測っています。図面上は32.02mmです。続いて現物の測定ですが、正確に測るために工夫をしてみました。たまたま持っていた台湾の5圓硬貨とパネルコネクタの突起部分のサイズがほぼ同じだったため、この硬貨を型にして寸法記入用の紙に円を描きます。

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上記で描いたラインに沿ってカッターで丸穴を開けて、それをパネルコネクタの突起部に差し込みます。

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同様の手順でダンボールに丸穴を開けて、その穴に寸法記入用の紙と共にパネルコネクタの突起部をを差し込むと準備完了です。固定用のねじ穴のセンターおよび各辺に沿ってラインを引いたら、パネルコネクタを取り外します。

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これで固定用ネジ穴のセンター間の距離が正確に測定できます。結果は30.5mmでした。

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その差は1.52mmでネジ穴片側換算で0.76です。CADのグリッド間隔X/Y軸共に0.5mmに設定して、各ネジ穴のセンターをパネルコネクタセンター方向にX/Y方向ともに0.5mmづつずらす事でネジ穴片側で約0.7mm間隔を縮める事ができます。この対応で今度こそ後加工を発生させずに済みそうです。

リアパネル加工図

選択したケースのパネル寸法は314mm x 81mmです。さらにフレーム寸法を図面からよみとり、部品固定が可能な有効寸法を点線で描きます。取り付ける部品は、XLRパネルコネクタ8個とヒューズホルダおよびACインレットです。全て前回製作したアッテネータユニットの部品と同じ物を選定しました。その時の図面からコピーして加工図を完成させました。

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XLRパネルコネクタの取り付け用のネジ穴位置のみを変更しています。参考として選定したヒューズホルダとACインレットを掲載します。

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フロントパネルは、他機種と同様に自前で加工する予定です。取り付ける部品は、トグルSW、電源ランプおよび4連ボリュームが2個です。4連ボリュームの位置がキーとなりますが、基板実装部品とのクリアランスを確認した上で、位置を決めたいと考えて、加工図の作図は後回しとします。次回は基板実装を行います。

 

つづく(製作編1)