構築編2
1000Mをフルマルチアンプ駆動できるように追加改造します。
1000Mの追加改造
現状の1000Mはセミマルチアンプ駆動用に改造された状態です。具体的には、ウーファーは、アンプとダイレクトに接続されていますが、スコーカーとツイーターはアッテネータとネットワークを介してアンプと接続されています。ネットワークは、スピーカーから取り出して、スピーカーの上に置いて改造したスコーカーおよびツイーター用のターミナルと接続しているため、単純に取り外すだけですみます。
残るアッテネータは、スピーカー内部でそれぞれのユニットと接続されているため、ユニットを取り外して配線変更が必要です。ユニットの取り外しは何年ぶりでしょうか?ちょっと緊張します。まずはスコーカーを取り外します。スピーカーを倒した方が作業がしやすいですが、重量が約30kgと重く、改造ターミナルを壊してしまう恐れがあるので、そのままの姿勢でトライします。取り外したユニットを置くために、スピーカーを台にしてみました。
スピーカーの内部配線は、学生時代にケーブル変更した経緯があり、日立電線のSX-104を使って無理して配線されていました。
端子はなんの絶縁もしてなく、見た目は危ない感じでした。配線変更時にチューブを被せて対策をしたいとおもいます。端子のハンダを外しますが、ユニット側に極性表示がないため、外す前に写真を撮るか印を付ける必要があります。現有のコテは15Wと非力で、長時間当てないとハンダが溶けませんでした。ユニットに悪影響を与える恐れがあるので、一旦作業を中断して、急遽40Wのコテを購入しました。次はアッテネータ配線を外します。
さらに強引に配線されていました。バッフル近くのハンダ作業はバッフルを汚す恐れがあるので、スピーカーターミナル側を外して、スピーカーからアッテネータを取り外した状態で作業を行う事にします。ツイーターも同様にユニットを取り外し、配線を外しました。
バッフルのスピーカー開口から見えている電線がSX-104です。スピーカーを反転させて自作のターミナル板を取り外します。ツイーターとスコーカー用ターミナル電線を外すと、アッテネータが電線ごと取り外せます。
今では絶対にやらないような強引な配線がされていました。入力側、出力側の電線をきれいに取り外して、元通りにアッテネータを取り付けました。ツイーター用アッテネータも同様の作業を行いました。次は、ユニットとターミナル間の配線を行います。電線はアマゾンで購入したスピーカーケーブルを使います。ツイーターとスコーカー配線用電線への太さへの拘りはあまりないので、作業性を考慮して無難な太さの電線を選択しました。先にユニット側に電線をハンダ付けして、適当な長さにカットしてユニットを仮り止めします。電線をターミナル側から引っ張り、それぞれのターミナルにハンダ付けしました。
ターミナル板を一旦仮止めして動作確認を行います。
スピーカー配線後の動作確認
ユニットを壊してしまったら正規調達はできないため、手間を厭わず慎重に確認を進めます。手順は以下のとおりです。
1)フルレンジスピーカーを用意してスコーカーチャンネルのみ再生を確認します。スピーカーはFE103、アンプはEL34ppをスコーカーチャンネルに接続して正しくスコーカー帯域が再生される事を確認しました。
2)片チャンネルのみ改造した1000Mのスコーカーターミナルにスピーカーケーブルをつなぎ変えます。スコーカーから再生音がでている事を確認しました。
3)スピーカーケーブルを元のとおりFE103に接続し直し、アンプをツイーターチャンネルにつなぎ変えます。正しくツイーター帯域が再生される事を確認しました。
4)片チャンネルのみ改造した1000Mのツイーターターミナルにスピーカーケーブルをつなぎ変えます。ツイーターから再生音がでている事を確認しました。
これで接続が正しくできている事が確認できました。仮止めされたユニットおよびターミナル板を正しく取り付けて配線変更は完了です。もう1本のスピーカーも同様の手順で改造を行いました。これですべての改造が完了しました。次回は学生時代から構想を温め続けた1000Mバランスマルチアンプ駆動システムの音出しをします。
つづく(構築編3)