DCパワーアンプ電源改良(製作編16)

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製作編16

安定化電源の修理とHotチャンネルアンプ基板の調整が終わったので通電確認を行います。ブログ開始以来、最大の泥沼に足をつっこんでしまう事になリました。

アンプ組立

写真は現状のアンプの状態です。

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ボトムカバーを改造した事で、ボトムカバーを取り付けた状態で右側のヒートシンクを取り外す事ができました。そこへ調整済みのアンプ基板をヒートシンクごと取り付けます。

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狙いどおり、ボトムカバー取り付けた状態で、ヒートシンクの取り付けができました。続いて修理済みの安定化電源基板を取り付けます。初めに入力側の電線と電源ランプおよびシャーシGND配線のみを行いました。

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通電確認

この状態で安定化電源の通電確認を行いました。電源トランスユニットと5極のXLRケーブルのみ接続を行い、電源トランスユニットに電源供給します。SWオンでアンプユニットの電源ランプが点灯し、安定化電源出力も約+/-13.5Vが出力されている事を確認しました。一旦電源を切って、アンプと電源基板間の配線を行います。全体の通電確認のために、電源トランスユニットと3極のXLRケーブルの接続も行いました。通電時の確認としては、出力オフセット電圧と、終段のバイアス電流のモニタを行います。具体的には終段のエミッタ抵抗にかかる電圧をモニタしました。意を決して、電源トランスユニットの電源をオンします。続いて、アンプユニットのプッシュSWをオンして、終段へも電源供給します。プッシュSWの自照式ランプが点灯し、終段への電源供給がされている事がわかります。モニタ中のエミッタ抵抗の電圧がみるみる上昇し、所定のバイアス電流を越えてしまいました。即座にVol3を調整してバイアス電流を下げようとしましたが、下がりません。そうこうしているうちに、焦げ臭い感じがしてきたので、電源を落としました。一旦アンプ基板の電源配線を外して、電源の通電確認を行ったところ、初回の通電確認時と同様に安定化電源の+出力が出ていませんでした。ー出力および終段用電源は正常に動作していました。

安定化電源修理2回目

確認を行ったところ、症状も初回と同様に安定化電源のドライバトランジスタが故障していました。幸いにも、多少のドライバトランジスタ在庫を持っていたため、修理はできました。念のため、アンプ基板の単体動作確認も行います。前回と同様に、安定化電源から電源供給して確認を行いましたが、問題ありませんでした。前回は終段のバイアス電流も所定の電流値に調整して通電を行いましたが、微妙な電源電圧の違いによって熱暴走した可能性もあるので、バイアス電流を押さえておく事にしました。設計値は約0.8Aですが、今回は約0.1Aに調整しました。

通電確認3回目

再度アンプを組立ます。通電時にアンプ基板へアクセスしやすい様に、ヒートシンクは取り付けずに、寝かした状態で電源基板と接続しました。

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意を決して電源オンしました。安定化電源の出力をモニタしたところ、同様に+電源出力がダウンしていました。とほほ・・・。この安定化電源には強力なフィードバックがかかっているため、このアンプ基板との組み合わせで不安定になり故障したと考えて、一旦現行の電圧増幅段用の電源基板に戻してアンプを組み上げて、時間をかけて安定化電源の改良を行う方針としました。作業中の写真撮影を忘れる程テンパっていましたが、ハードルを下げた方針転換によって気分は一旦晴れました。

現行電源基板改造

先に取り外した現行の電圧増幅段用の電源基板を改造します。この回路はフィードバックがかかっていないので、安定性に関しては全く心配ありません。改造のポイントは、メンテナンス性の確保の為に、入出力を基板ポストから端子台に変更する事と、アンプ基板の電解コンデンサを削除してしまった事を補う為に、電源基板側出力に電解コンデンサを追加しました。次の写真は、改造後の部品面です。

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電源出力部への電解コンデンサの追加は、スペースがなかった為にハンダ面に追加しました。

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市販されている製品では、接着剤で電解コンデンサを基板に接着させますが、輸送しない前提なので、このままとしました。改造電源基板を通電確認しましたが、問題ありませんでした。

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次回は、改造した現行電源基板の取り付けおよび通電確認を行います。この通電確認でようやく目がさめますが、詳細は次回に。

 

つづく(製作編17)