DCパワーアンプ電源改良(まとめ編2)

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まとめ編2

完成したユニットをシステムに組み込んで音を聴いてみます。

システムへの組み込み

アンプユニットと電源トランスユニット間のケーブル長は4.5mとしましたが、最初の音出しでは、各ユニットを並べて配置しました。この為電源供給用ケーブルはユニット間でトグロを巻いた状態です。

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他の配線は従来どおりです。マルチアンプシステムの各ユニットには最低限の保護回路しか実装していないので、システムの電源はソース側から順にオンしていきます。最後にアンプユニットの終段の電源をオンしました。採用した終段用電源トランスの構造起因か、トランスの唸りはほとんど聞こえません。電源トランスユニットに耳を近づけると僅かに聞こえる程度です。

音出し

最初の音の印象は、中低音がすっきり聴こえました。いつものCDを聴いていますが、普段再生するボリューム位置よりも1ステップ上げて聴きいています。

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経験上、音量を上げて聴きたくなる時は総じて余分な音が出なくなった時と考えています。弦楽器のファンダメンタルの分離がいい感じで、従来あまり気に留めていなかった音が聴こえます。再生するCDの楽曲によっては、厚く低音を再現します。CD本来のポテンシャルを以前よりも素直に引き出している印象です。ここまでCDを何枚も聴いてきている中で、トランスの唸りはリッスニングポイントで全く聞こえません。欲が出てしまい、電源供給ケーブルを短くして聴いてみたくなりました。

電源ケーブル追加製作

オリジナルで製作した電源ケーブルは4.5mです。これに追加して1mの電源ケーブルを製作します。3芯電線は製作の余りでつくれそうですが、5芯ケーブルは足りないので追加発注をしました。合わせてXLRコネクタも発注しました。2種類の電源ケーブルについてまとめてみました。

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表に示すとおり、ピン配置は各電源ラインの抵抗値の影響を受けにくくしたつもりですが、それでも影響が気になります。翌週末に無事全部品がそろいました。早速3芯ケーブルから製作を行います。1度製作しているので、効率的に製作が進められます。

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前回の製作時にブッシングのねじ込みに苦労したので、工夫をしてみました。ケーブルをブッシングに通した際に異物の進入を防ぐためにブッシングの穴の部分のモールドがケーブルに被さります。

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ケーブル径が大きくなると被さる量が増えて、ねじ込み時の負荷増につながります。試しにカットしてみたところ、楽に締め込みができました。

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続いて5芯ケーブルの作成しようとしたところ、電線の径を1サイズ太い電線径0.75sq品を注文していた事に気づきました。XLRコネクタの対応ケーブル径の上限はφ8.0に対して購入したケーブルはφ8.2です。コンマ2くらいはなんとかなるだろうと作り始めましたが、ブッシングのねじ込みができず、最後にはブッシングのネジがバカになってしまいました。

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5芯ケーブルの製作は次週に持ち越しとして、製作済みの3芯ケーブルのみ交換して音を聴いてみることにしました。

3芯1mケーブル音聴き

3芯ケーブルのみ交換したところ、とぐろの巻き具合がやや改善しました。

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最初の音の印象は、スケール感が大きくなったように感じました。バスドラのアタック音がよりリアルになり、ベースの重心が下がった印象です。この音の差を体感してしまうと、多少のトランスの唸りは我慢してしまいそうです。次回は5芯ケーブルの1m版の作成&音聴きと、設計データのまとめをします。

 

つづく(まとめ編3)