2023-01-01から1年間の記事一覧

熱電対データロガー製作運用編

運用編 製作した熱電対データロガーを使って温度測定を行ってみます。 測定対象 折角温度測定を行うからには、意味のある温度を測定したいとおもいます。データロガーの製作課程で想定していた測定対象は、先日完成したA級BTLステレオDCパワーアンプの電源温…

熱電対データロガー製作製作編2

製作編2 データロガーのソフトの作成を行います。 ハードウェア確認 ハードウェア確認用のソフトはdemo0として作成します。まずは1チャンネルのみ熱電対アンプモジュールをシールド基板に装着しました。 熱電対も接続しています。demo0はべた書きで作成し、…

熱電対データロガー製作製作編1

製作編1 前回の記事までにまとめた設計情報を元にデータロガーの製作を行います。 熱電対改造 熱電対はK型コネクタ付きのものを購入しました。まずは、正しく動作する事を確認してみます。方法は、現在運用中の熱電対温度計に接続して温度計添付の熱電対と…

熱電対データロガー製作設計編

設計編 設計前に熱電対についてまとめてから回路設計を行います。 熱電対 熱電対は2種類の金属を接触させ、そこで発生する熱起電力を測定して温度センサーとして使用されています。熱電対を使った温度計のブロック図は以下のとおりです。 熱電対の2つの線…

熱電対データロガー製作構想編

構想編 温度計測用のデータロガーの製作検討を行います。 きっかけ スイッチング電源を採用したステレオパワーアンプ製作の中で温度測定用に2ch熱電対温度計を購入しました。 使い勝手は悪くなく、精度も私の用途には十分でした。唯一、データログ保存機能が…

終段スイッチング電源検討(まとめ5)

まとめ5 引き続きまとめを行います。 ボトムシャーシ加工 ボトムシャーシに取り付ける部品は、電源3台、フィルター基板、配電基板、マイコン、リレー/電源ランプ制御基板、DCオフセット検出基板です。配置は迷いましたが、リア側に電源3台をセンター合わ…

終段スイッチング電源検討(まとめ4)

まとめ4 引き続きまとめを行います。 コントローラソフト 前回コントローラの説明をしましたが、ソフトの説明が漏れてしまいましたので簡単にまとめます。arduinoのソースの構成はvoid setup()とvoid loop()からなります。本アンプのソースは、void loop()…

終段スイッチング電源検討(まとめ3)

まとめ3 電源回路からまとめの続きを行います。 電源回路 最終的な電源回路は以下のとおりです。 大きく3系統あり、回路図の上段と中段がパワーアンプ用の+電源とー電源です。下段がマイコンおよび周辺回路用電源です。全て12V/50W品のスイッチング電源を…

終段スイッチング電源検討(まとめ2)

まとめ2 今回の設計と製作についてまとめを行います。 ねらい 今回のスイッチング電源を採用したパワーアンプ製作のねらいは以下のとおりです。 1)全波整流+コンデンサインプット電源をドライバ段以降に採用したアンプと比較 上述の電源は基本波100Hzの…

終段スイッチング電源検討(まとめ1)

まとめ1 大容量電源トランスを別筐体に組み込んだA級BTLモノラルDCパワーアンプと比較試聴をします。 リファレンスアンプ NS-1000Mバランスマルチアンプシステムのウーファーを駆動するアンプをリファレンスとして比較試聴を行います。試聴前にこのリファレ…

終段スイッチング電源検討(製作編64)

製作編64 トップカバーを被せて、ファンモーターも動作させてアンプ出力の残留ノイズを確認します。結果がよければアンプ完成です。 残留ノイズ測定準備 おそらくこれでアンプ出力ノイズの確認は最後となるとおもいますので、測定前に改めて内部配線の束線を…

終段スイッチング電源検討(製作編63)

製作編63 PWM制御ファンの動作確認をして冷却効果の確認も行います。 PWM制御確認 初めに速度制御入力端子をオープン状態で動作確認をしてみます。速度制御入力ラインはファンモータ内部でプルアップされている事から、Duty=100%の設定となります。回転出力…

終段スイッチング電源検討(製作編62)

製作編62 PWM制御のケースファンを調達し、スイッチング電源の冷却の検討をします。 おさらい 以前、スイッチング電源のフレームの温度上昇試験を行いましたが、結果をおさらいします。まずは何の対策なしでスイッチング電源のフレームの温度上昇を確認しま…

終段スイッチング電源検討(製作編61)

製作編61 アンプの低周波ノイズの確認を行います。 周波数特性改善対策フォロー 本題に入る前に、前回の記事で行った周波数特性改善対策に関して追加で1点確認を行いました。対策としてR-ch/Hotのアンプ出力のフェライトコアを取り外した為、出力ノイズへの…

終段スイッチング電源検討(製作編60)

製作編60 アンプの周波数特性の測定を行います。 測定準備 測定はアンプに正弦波を入力し、入出力波形をオシロスコープで観測して周波数ごとのゲインを算出します。観測はいつものとおり以下のブロック図の環境で行いました。 簡単に補足すると、発振器の出…

2023九州旅行(番外編48)

番外編48 先月の台湾旅行に続き、九州へ旅行に行ってきましたので紹介します。今回の番外編もオーディオ製作に関係ない内容ですので、興味のない方は読み飛ばしてください。 きっかけ 2022年11月に高校の学年同窓会が八王子で開催され、その時に当時同じクラ…

終段スイッチング電源検討(製作編59)

製作編59 スイッチング電源のケースの温度上昇試験を行います。 スイッチング電源温度測定結果1 過去に一度スイッチング電源の温度を測定した事がありました。その時の結論は、「なんらかの対策が必要」でした。 上記がその時の結果です。途中までトップカ…

終段スイッチング電源検討(製作編58)

製作編58 位相補償用コンデンサーを変更します。 現状 長引いた発振対策の為に、アンプ2段目の位相補償用コンデンサーが酷い事になっています。R-chのHotアンプには47pFが、それ以外のアンプには22pFが取り付けられています。 コンデンサーの種類はセラミッ…

終段スイッチング電源検討(製作編57)

製作編57 ヒートシンク温度確認と温度アンバランス対策を行います。 ヒートシンク温度アンバランス アンプの発振を止める事ができたので、久しぶりに長時間音楽を聴きました。組み合わせたスピーカーはFostexの16cmフルレンジスピーカーFF-165WKです。一頻り…

終段スイッチング電源検討(製作編56)

製作編56 アンプ出力部位相補償による発振対策を行います。 出力部位相補償 対策の試行を行う前に、前回の記事をおさらいします。発振現象がスピーカーを外すと止まる事から、アンプ出力部の位相補償が対策となると考えました。対策案は私のトランジスタアン…

終段スイッチング電源検討(製作編55)

製作編55 引き続きアンプの発振対策を行います。 R-ch発振対策 前回検討を行った、温度補償用トランジスタ部へ仮追加したコンデンサーを全て一旦取り外しました。改めてアンプの回路図を掲載します。 次に試した事は、終段トランジスタベース入力間へのコン…

終段スイッチング電源検討(製作編54)

製作編54 発振対策を行います。 方針再検討 台湾旅行後に書く初めての記事となります。旅行で1週空いた上に、その前はトップカバーの加工を行いました。課題の対策検討の続きを行うにあたり、方針を再検討してみます。現在残っている問題点は、アンプが暖ま…

終段スイッチング電源検討(製作編53)

製作編53 トップカバーに開けた穴に網を取り付けます。 網の選定 トップカバーの穴の下には、スイッチング電源が設置されていますので、穴から物が落ちると危険です。通風性を損なわずの物の落下を防止する為に、金網の設置を検討します。検討にあたり適当な…

終段スイッチング電源検討(製作編52)

製作編52 トップカバーに放熱用の穴の加工を行います。 発端 製作編41の記事で、製作中のアンプの温度上昇試験を行いました。温度の確認ポイントは、ヒートシンクとスイッチング電源のフレームです。結果は以下のとおりでした。 開始後70分でスイッチング電…

2023台湾中秋節旅行(番外編47)

番外編47 中秋節中の台湾に旅行してきましたので紹介します。 中秋節 だいぶ前にオーディオに全く関係ない記事(ブログ作成用ツール紹介)を投稿して以来のオーディオ無関係の記事となります。オーディオ以外に興味のない方は読み飛ばしてください。中秋節は…

終段スイッチング電源検討(製作編51)

製作編51 製作したデータロガーを使用してアンプ終段のバイアス電流値の変化を観測します。 データの保存 前回の記事で作成したデーターロガーの精度確認を行いましたが、データの取り込みに関しての説明が漏れていました。過去IDEでは、シリアルモニタ画面…

終段スイッチング電源検討(製作編50)

製作編50 前回製作したアンプ基板を使ったデータロガー用のソフトウェアを製作します。 マイコン回路図 前回、Arduino UNO用シールド基板へアンプ回路の実装を行いました。使用するアナログ入力ポートも決まっていますが、マイコン基板の回路図を作成してい…

終段スイッチング電源検討(製作編49)

製作編49 終段の温度補償回路の効果を確認するために、データロガーを製作して終段のバイアス電流の変化の測定を行う準備をします。 背景 発振、電源ノイズ対策に行き詰まり、少し充電が必要と考えて温度補償回路の効果確認用にデータロガーを製作して測定を…

終段スイッチング電源検討(製作編48)

製作編48 スイッチング電源のノイズの追加対策検討を行います。 フィルター基板クリアランス 前回の記事の最後で、0.47uFのフィルムコンデンサーをフィルター基板の出力に取り付けましたが、ノイズの前後比較でやや悪化したように見えました。 フィルターコ…

終段スイッチング電源検討(製作編47)

製作編47 前回改造したフィルターの効果の確認を行います。 追加改善効果確認 効果の確認前に、変更点の整理をします。変更点は、フィルター回路変更とシャーシGND接続方法の変更です。まずはフィルター回路を再掲載します。 上が変更前で下が変更後です。フ…