DCパワーアンプメンテナンス改修編2

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改修編2

交換用のブロック電解コンデンサの選定および他改修について紹介します。

終段平滑用ブロック電解コンデンサ選定

現状実装されているブロック電解コンデンサの仕様は下記のとおりです。この仕様に相当するものを探します。
メーカー:NTK
仕 様 :47000uF / 50V
外 形 :φ63.5 x 120
端 子 :ネジ式
固 定 :バンド式3点止め

まずは、いつもお世話になっているマルツオンライン様をチェックしたところ、下記ブロック電解コンデンサが見つかりました。外形サイズ=φ50が悔やまれます。現行品φ63.5との寸法差が小さいため工夫による取り付けも難しそうな気がします。
メーカー:日本ケミコン
仕 様 :47000uF / 35V
外 形 :φ50 x 100
端 子 :ネジ式
価 格 :4920円

気を取り直して、他の通販サイトもあたってみました。秋月電子千石電商共立電子若松通商など。唯一若松通商にブロック電解コンデンサのラインアップがありましたが、ほとんどがφ50のもので、φ63.5のものは高耐圧品(100V以上)しかありませんでした。さらに詳細に探す前に、各メーカーのφ63.5製品のラインアップを調べてみました。条件としては、高さが100~120mm、耐圧が35V or 50V品で、バンドによる固定、ネジの端子です。次の表が調べた結果です。各社それなりに該当する製品を持っていることが確認できました。(尚、表中のESR値はtanσを使って算出したものです。)対象の製品が絞り込めたので、最後の手段ということで、chip1stopのサービスをトライしてみることにしました。まずは会員登録ですが、対象が企業および個人事業主となっていました。今後事業化の可能性はない訳でもないと勝手に考えて、ずんずんと登録を進めます。登録を完了させて対象商品を検索してみたところ、日本ケミコンとニチケミの物が登録されていましたが、さすがに在庫販売はしておらず見積もり対象商品となっていました。早々に見積もり依頼をして入手できた結果もあわせて表に記載しました。結局、現状搭載しているものと同仕様のニチコンの47000uF/50V品の発注しました。LTは長くはありませんが、現在納品待ちの状態です。入手できたら換装の状況を紹介します。

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VUメーター

プロ機器用途ということもあり、動作自体は全く問題ありませんが、製造後長い時間が経過しているため、メーターの表示が一部かすれてしまっています。これは手当のしようがありません。

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このメーターには、照明用のランプホルダがありますが、アンプ組立当時ランプの入手ができずに、代替えの小型ランプもなかったことから照明機能はあきらめていました。この修理を期に安く手にはいるようになった白色LEDを使って代替え照明ランプをつくることにしました。メーター自体の改造をなるべくせずに、メーターのランプホルダ部にLEDが収まる形状の検討をします。ランプのホルダ形状は、ガラス管ヒューズ用の物と酷似していますが、φ4ということで一般的なφ5のガラス管ヒューズの取り付けはできません。うまく実装できたらガラス管ヒューズの電極部分を流用検討しようと考えましたが残念です。ホルダ部の流用はあきらめて、専用の板金を作ってLEDの実装をトライしましたが、とにかくスペースがなくて、2mmのネジを使った固定すらできずにこの方法も断念しました。結局丸端子の電線固定部に単線を巻いて4mmの筒状にし、ガラス管電球の形状を再現しました。これらの試行錯誤で今日まるまる1日かかってしまいました。これはもうオーディオ製作じゃなくて単なる電気工作ですね。写真はφ5のガラス管ヒューズと工作したLEDランプです。外部電源で点灯させた時の写真を掲載しておきます。透明の白色LEDを使ったため照明にむらがありますが、苦労したのでそれなりに気に入ってます。

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照明オフ

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照明オン

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次回は、ブロック電解が到着しているとおもいますので、換装の状況を紹介します。

 

つづく(メンテナンス改修編3)