チャンネルデバイダ製作(まとめ編)

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まとめ編

チャンネルデバイダの組立が完了したので、通電確認をして音を聴いてみます。

組み上がり

前回触れる事ができなかったので組み上がりについてコメントします。部品配置に苦労しましたが、なんとか収めることができました。ボリュームと基板の配置もねらいどおり、ボリュームが基板端子台に被ることなく配置できました。LPF出力用のボリュームと電源基板、トロイダルトランス、ヒューズホルダの配置もうまくいきました。唯一2枚のフィルター基板が対向する辺の基板端子台の位置が重なり、配線がやりにくかった事が反省点です。

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リアパネルのXLRパネルコネクタ間のクリアランスがあまり取れず、特に上下間は4mmと狭くなっています。コネクタの抜き差しの使い勝手が心配でしたが、特に問題ありませんでした。

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正面パネルのボリュームの配置は、内部の部品配置の関係から他に配置のしようがなく写真のとおりになりました。格好良いとは言えませんが最低限許せるデザインとなったとおもいます。

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通電確認

組み上がった状態で、電源の出力電圧とアンプ各出力オフセット電圧を念のため確認します。

■電源出力電圧

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■出力オフセット電圧

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電源出力は問題なく、出力オフセットは多少大きいですが、バラックで運用していた時とほぼ変わりません。

音聴き

音の印象は、バラック時と変わりませんが、より腰の座った鳴り方をしていると感じました。電源トランスの余裕度から来ているのでしょうか?それではいつものとおり、いろんな楽曲を聴いてみます。

Teo Torriatte/Queen

1977年リリースの華麗なるレースに収録されています。この曲はバンドの人気の火が日本からついた事に対する感謝の意を日本語で直接伝える為に日本語の歌詞が入ったと言われています。落ち着いたメロディー進行にサビの厚いコーラスが素直に再生されます。腰の据わった低音で安定して聴こえます。

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木星/惑星

このシステムは交響曲との相性がいいです。響きが豊かに、ホールの奥行き感が再現されます。

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■WESTCHESTER LEADY/BOB JAMES THREE

アルバムタイトルどおりボブジェームス3枚目のアルバムに収録されている楽曲です。低音が豊かに鳴ります。弦楽器の音の離れがいい感じです。

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展覧会の絵/EMERSON,LAKE & PALMER

1972年リリースのライブ版です。床を振るわす低音、ボーカル独唱、ライブの臨場感がいい感じで再現されています。アンコールのクルミ割り人形はテンポ良く走り気味の進行が一層ライブ感を再現しています。ベースの基音が明瞭です。

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■曙/Moony Night

風のセカンドアルバムに収録された楽曲です。ベースが豊かに鳴りますがダンピングが効き膨らみすぎません。ベースに被った部分のボーカルも明瞭に再生されてます。

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使用感

ウーファーとそれ以外(スコーカー、ツィーター)の音量調整が独立になっていますが慣れると音質調整と同じイメージで、思いの外使い勝手は悪くはありませんでした。この操作仕様の為ウファーのみや、スコーカー・ツィーターのみの再生も簡単にでき、それぞれ単独で鳴らして聴いてみましたが、高音側のレベルで低音の印象が大きく変わる事を体感しました。比較的小容量のパスコンを電源に入れる事で低音の印象が大きく変わる事を今まで経験していますが、どちらも音の印象が高調波に影響を受ける事例だと思いました。

最後に

電源とフィルタ基板の回路図を改めて掲載します。マルチアンプの実験1から2ヶ月以上おつきあいいただきありがとうございました。

■フィルタ部回路図

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フィルター用コンデンサの接続に誤りがあり、回路図を修正しました。詳細は、2018-02-09「女神たちの争い(製作編3)」を参照ください。

■電源回路図

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つづく(番外編)