チャンネルデバイダ製作(番外編)

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番外編

部品の手配漏れで電源基板の組立ができなかったためバランス変換ボリュームから基板を流用しましたが、組立途中の電源基板を組み上げて元通りに戻します。

おさらい

前回の記事でチャンネルデバイダの製作は終わりましたが、組み上げの最後の電源基板の組立で定電流ダイオードの購入忘れに気づき、バランス変換ボリュームの電源基板を流用してチャンネルデバイダを組み上げました。

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時間を開けてしまうとこのままになってしまいますので、組立途中の電源基板の組み立てを再開し、完成させてバランス変換ボリュームに元どおりに戻します。写真は中断時の基板の状態です。

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組立再開

出力トランジスタベースの基準電圧生成回路の組立から再開します。基板の実装スペースに余裕がないので基準電圧生成用のダイオード3個は立てて実装します。その際に通電時に電圧を確認したいポイントのリードが基板上に出るように実装すると後で便利です。基準電圧平滑用の電解コンデンサは実装可能なMUSEの最大限の容量の物を選択しています。並列に接続するフィルムコンデンサも容量の割にはサイズが大きいです。出力回路は、平滑用のコンデンサと放電用の抵抗10kΩです。実装スペースの余裕がないので前回の実装を忠実に守ります。出力段の電解コンデンサは、在庫の有効利用のため、今回はFG品470u/25Vを使用しましたが、オリジナル品よりも径が大きくさらに実装が難しくなりました。ー電源の構成も+電源と同じなので同様に実装を進めます。

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もう1チャンネル分の+/-電源も同様に実装します。ほぼ同じ回路を4つ実装したことになりますが、繰り返しにより作業は効率は上がりますが作業に飽きてしまい効率が下がり差し引きゼロという状況です。そんな事を考えつつ全ての回路の実装が終わりました。

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通電確認

通電確認前に、実装チェックをしたところ2回路ある+電源の基準電圧生成用の定電流ダイオードの向きが反対となっている事に気が付きました。写真トランジスタのセンターの足がコレクタ、向かって右がベースで、電源側(コレクタ)からベース側に電流を流す必要がありますが定電流ダイオードのマーキングが逆になっています。通電前に気づき良かったですが、この基板で一番細かな実装部なので修理を考えると頭が痛いです。

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修理は、取り外す定電流ダイオードのハンダ付け部分にハンダ吸い取り線を当ててハンダを吸い取ります。これで部品が外れなかったら足をカットします。なんとか2カ所の実装間違いの修理が終わりました。それでは改めて通電確認を行います。基板への電源入力はトランスの代わりにDC電源を使います。AC入力のピーク電圧に相当する16.8Vをユニバーサル電源を使って入力しました。

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いきなり出力電圧の確認を行います。最初のチャンネルは出力がほぼ+/-12Vで問題ありませんでした。次のチャンネルを確認したところ-出力はほぼ-12Vで問題ありませんでしたが、+出力が約6Vと規定の電圧が出ていません。もしやとおもい、基準電圧生成用のツェナーダイオードの電圧を確認したところ、9.1Vツェナーを実装したはずの部品の両端電圧に約3.6Vしかかかっていない事が判明しました。おそらく9.1Vツェナーの代わりに誤って3.6V品を実装してしまったものと思われます。先ほどハンダを吸い取った部分を改めて吸い取る事となり、気分消沈です。めげずに部品交換し、改めて通電確認を行いました。出力電圧は表のとおりです。尚、表にはバランス変換ボリュームに搭載後の電圧値も合わせて掲載してます。

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基板の再実装

完成した電源基板をバランス変換ボリュームへ搭載します。同じユニバーサル基板を使用したので固定用のスペーサー4カ所に併せて乗せるだけで完了です。1次側の配線とPower LEDの配線をすませます。出力用の電源線はチャンネルデバイダで流用してしまったので、改めて電線を切り出して使用します。左右チャンネルともに電源の配線で再組立完了です。

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通電確認

電源SWをオンし、Power LEDが点灯することを確認し、電源の出力電圧をざっと確認しました。問題なかったので念のためアンプの出力オフセット電圧を確認しました。調整機構があるためディスクリートアンプのオフセット電圧の方がオペアンプよりも優秀でした。音だし確認もしたかったですが、簡単に準備できる環境がないので確認はここまでとします。今度こそチャンネルデバイダを使ったマルチアンプ関連の記事はこれにて終了です。次回の記事については現在思案中です。

 

おわり(番外編)