A級バランスHPアンプ製作(製作編7)

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製作編7

HPアンプの2段目のバイアス回路以降の実装を行います。

発注ミス再び

前回につづき、またしても発注ミスが発覚しました。発振防止用のディップマイカ22pFを購入したつもりが、150pFを購入していました。

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今回は部品表上は正しく記載されていましたが、発注自体をミスしていました。購入先はマルツオンラインで、ここは以前指定したものとは違う商品が買い物カゴに入るトラブルを経験していますが、今回がこの症状かは定かではありません。とはいえ、発注確定時に確認が漏れたのは自分のせいなので、あきらめるしかありません。ディップマイカは1個108円で8個で900円弱、150pFは死蔵の可能性が高いです。勉強代と考えて次回以降気をつけたいとおもいます。幸い、手持ち在庫があったので今回は追加発注せずに済みました。せっかくなので、私がよく使うネット通販サイトのサービスについて整理しておきます。

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表は2017年8月現在のものですが、圧倒的にアマゾンのサービスが良いことがわかります。3社に送料無料のサービスがありますが、アマゾン以外は適用された事はありません。会社運営上良い金額設定をしているとおもいます。運送会社の労働条件改善のため、今後送料が上がる傾向にあるとおもいますが、利用者の立場としては、できる限り維持してもらいたいとおもいます。

バイアス回路以降の配置

これまでの実装で、残りの実装エリアがあまりなくなってきていますが、ここに以下の大物部品の実装が必要です。

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・バイアス調整用の半固定抵抗

・ドライバ用コンプリメンタリトランジスタ

・終段用コンプリメンタリトランジスタ

・温度補償用トランジスタ

・+/-9V電源入力用3極端子台(基板に1個)

・アンバランス出力用2極端子台(基板に1個)

・バランス出力用3極端子台(基板に1個)

かなり量が多い上に、温度補償用トランジスタは、終段のトランジスタと熱結合したいと考えています。上記を踏まえて実装位置を検討します。実際に大物部品(端子台、終段トランジスタ、半固定抵抗)を基板に置いてみます。検討のポイントの1つに、配線の交差が少なくシンプルに実現できる事も考慮します。検討の結果は以下のとおりです。

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なんとか全部品を納めることができました。温度補償用のトランジスタは、終段の2SA1488Aの背面側に配置し、最終的には接着剤で密着させる予定です。

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配線も比較的シンプルになりました。被覆線を使った部分は電源GNDを除き、温度補償用トランジスタ配線3本(黄)と、負帰還ライン(紫)だけで済みました。

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通電確認の準備

半固定抵抗が全部で3個実装されていますが、安全サイドにプリセットしておきます。オフセット調整用のVR1は、センターに調整します。2段目の電流調整用のVR2は、抵抗値を大きく設定しておきます。VR2は実装時に考慮していませんでしたが、時計回りに回すと抵抗値が小さくなり、2段目の電流が大きくなります。細かい点ですが、このあたりの考慮が後のトラブルを減らすと考えます。バイアス調整用のVR3は、実装時に時計回りでバイアス電流が増えるように考慮して実装しました。プリセットは反時計回りに回して抵抗値を大きくしておきます。

電源の準備

製作したHPアンプは、4電源(+/-12V, +/-9V)が必要です。まだ電源回路の製作を行っていないため、通電確認にはユニバーサル電源を使用します。私の使っているユニバーサル電源は4電源出力は可能ですが、各出力の最大値は以下のとおりです。

・+18V/1.8A

・-18V/1.8A

・+8V/2A

・-6V/1A

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要求にはマッチしませんが、終段側に+/-6Vを入力して確認を行うことにします。終段はエミッタフォロワなので、動作および調整結果は電源電圧にあまり依存しません。唯一、終段のトランジスタの発熱量が下がる為、温度補償用のトランジスタおよび終段トランジスタの温度平衡時の動作が変わる為、正規の電源と組み合わせ動作時に再調整する必要があります。

次回は組み上げたHPアンプの通電確認を行います。

 

つづく(製作編8)