製作編12
HPアンプ最後のamp4の実装を行います。
amp4実装
初段はカスコード用NPNのペアと電流源用NPN単品が必要です。残りのトランジスタからカスコード用としてNo.8と9を、電流源用にNo.25を選択しました。
HPアンプ用のNPNの残りの所用は2個です。続いて2段目の差動アンプ用のPNPペアを選択します。No.7と8を選択しました。PNPの残りの所用はドライバコンプリメンタリ用の1個となり(予約済みのNo.1)ペア品がかなり余りましたが次回の製作用に温存します。
PNPはテーピング品を購入しています。使用するためにはテープから外す手間がかかります。足のフォーミングも通常品とは異なり、自動機で実装しやすくなっています。
逆に手付けの場合は高さ位置が決めにくくやりにくいです。唯一選別品を保管する場合、一目でNPNと区別できるメリットがあります。
続いて温度補償用のNPNを選択します。No.30に決めましたが、ドライバ用に予約したNo.4が最後の所用です。PNP同様にペア品がそこそこ余りましたがこれも次回の製作で使用したいとおもいます。
ドライバと終段は、それぞれ残りの選別品を使用します。今回はトランジスタの引きが良く、うまく選別品が確保できました。
■ドライバTr選別
■終段Tr選別
部品実装が終わりました。被覆線による配線が残っているので、隣のamp3の配線よりすっきりしています。
残りの配線に2時間以上かかりました。奥に見える基板の配線に比べて良くなっています。それに伴って配線にかかった時間も短くなりました。
最後に初段のJ-FETを実装します。Idss測定一覧の残りのNo3を使用しました。
実装は8ピンdipソケットを使用しています。
J-FETは6ピンの変換基板に実装しているため、ソケットへの実装は1ピン合わせで2つのピンを余らせて装着します。事前にIdss測定をしているため、実装上のトラブルはamp3まではありませんでした。
温度補償用トランジスタをエポキシ接着剤で終段のトランジスタに接着して完成です。
2枚の基板のトップビューはほぼ同じです。写真右が完成したばかりのものです。
一方、半田面の配線は細部で異なっていますが、経験による改善です。4回路共に実装を揃えるべきとの指摘はあるかとおもいますが、できる限り実装の効率を上げて早く完成させたいとの思いからこのような対応としています。
amp4通電と調整
4回目になると慣れたものです。逆に油断による失敗を警戒してます。amp3までの調整手順と同様に行い、各部の電圧を測定しました。
次に終段のアイドリング電流の温度補償特性の確認を行いました。結果は以下のとおりです。調整が甘く、ターゲットの電流値よりも低くなっていますが、正規の電源と組み合わせた際に再調整をするつもりです。
最後に動作確認を兼ねて周波数特性の確認を行いました。他のアンプ回路と同様に測定範囲内でフラットな特性の確認ができました。だいぶ時間がかかってしまいましたが、これでプリアンプを含めてアンプ基板の製作が完了しました。
次回は電源回路の実装を行います。
つづく(製作編13)