安定化電源製作(評価編3)

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評価編3

+電源用ジグ回路実装が終わったのでジグ回路の通電確認を行います。

ジグ回路おさらい

製作したジグ回路は、評価用電源から任意に一定電流および、発振器からの入力に従った波高値の電流を流すことができます。ジグ自体は+/-12Vの電源が必要です。私のユニバーサル電源は+/-ともに2電源を持っているので、この電源を使って負荷電流が意図どおりに制御できるか確認を行います。

+電源用ジグ回路通電確認

最初にジグ用の電源端子に+/-12Vを配線します。オペアンプとエミッタフォロワを切り離す為にジャンパーソケットを刺さずに電源を入れます。この状態でオペアンプ用のソケットに所定の電圧がかかっている事を確認します。ー入力端子および出力端子に中途半端な電圧が観測されますが、これは半固定抵抗から-12Vが分圧された電圧が供給されている為です。半固定を回すと時計回しで電圧の絶対値が大きくなる事を確認しました。半固定抵抗を反時計回しで分圧出力をゼロにして一旦電源をオフしてオペアンプをソケットに差し込みます。

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改めて電源オンしてオペアンプの各端子が所定の電圧となっていることを確認しました。DC電圧供給用の半固定を回して、オペアンプ出力が+側に振れる事を確認します。次に評価用電源端子にユニバーサル電源から+8Vを、最後に負荷電流制御用にSig_In端子に発振器を接続し、エミッタフォロワをオペアンプ出力と接続するためにジャンパーピンを刺しました。半固定抵抗を回して、それにつれて負荷電流が変化する事を確認しましたが、負荷抵抗の電圧とユニバーサル電源に表示される負荷電流のつじつまが合っていないことに気づきました。基板を見ると、100Ω抵抗2本付けたつもりが、10Ω抵抗が2本ついていました。一旦電源を切って負荷抵抗を付け変えます。

■変更前

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■変更後

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気を取り直して、動作確認を続行します。負荷電流を50mAに調整して、発振器の周波数を100Hzにして出力を上げてゆきます。写真は電流の振幅の波高値が30mAppとなるように調整した状態です。

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出力はそのまま周波数を1KHzに上げてみました。負荷電流は正しく制御されている事が確認できました。

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ー電源用ジグ回路実装

中途半端に実装済みのー電源用のジグ回路を完成させます。最初にエミッタフォロワのベース回路の実装を行います。逆バイアス保護用のダイオードは極性に注意して実装します。

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次に入出力用の基板端子台を使い勝手は良くないですが、基板センターに+電源用と対象に並べます。

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続いて負荷電流を消費させる抵抗をポストに取り付けます。今度は正しい抵抗値のものを選択しました。

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これでジグは完成です。完成時の配線はこんな感じになりました。ジグなのでいきあたりばったりで配線していったので他の製作物と比べて被覆ジャンパー線が多いです。

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今回は事前に部品配置を決めずに部品実装ごとに位置を決めていきましたが、それなりにまとまったとおもいます。写真には参考として各基板端子台の説明を入れました。

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ー電源用ジグ回路通電確認

エミッタフォロワ回路を切り離し、半固定抵抗絞って電源を入れます。オペアンプの各端子が所定の電圧となっている事を確認します。半固定抵抗を回してDC電圧をオペアンプに印加して出力を確認しました。問題なかったので評価用電源端子に電圧印加します。なぜか、私のユニバーサル電源のマイナス電源の2チャンネル目は最大-6Vなので、最大の-6Vを印加してエミッタフォロワ接続用ジャンパーピンを刺しました。+電源用ジグ回路確認と同様に一定負荷電流および正弦波制御の負荷電流を確認しました。写真のとおり問題ありません。

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最後に方形波を入力してみました。

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問題なく制御できています。立ち下がり波形を拡大してみましたが、素直な波形です。

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次回はこのジグを使って製作した電源に負荷をかけて様子をみたいとおもいます。

 

つづく(評価編4)