自作アンプで年末を聴く2(番外編14)

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番外編14

一昨年に引き続き、昨年製作したアンプで年末特番を聴きました。

昨年の製作

昨年(2017年)は、NS-1000Mのマルチアンプ駆動化とA級バランスHPアンプの製作に時間をかけたため、具体的なオーディオ製作記事としては下記の5本となりました。

・01/06公開開始「音楽の女神への挑戦」

・02/21公開開始「バランス変換ボリューム2」

・06/20公開開始「チャンネルデバイダ製作」

・07/11公開開始「A級バランスHPアンプ製作」

・11/10公開開始「安定化電源製作」

それぞれ簡単に振り返ってみます。

音楽の女神への挑戦

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2017年最初の製作記事で、構想編のアイキャッチはお駄賃1000円で娘に書いてもらったミューズ神の一人、(テルプシコラー)です。正確には改造記事で、元々JRCの高級オーディオ用オペアンプMUSES01を使って製作したバランスボリュームと、三端子レギュレータを使用した電源回路をそれぞれディスクリート化して音質勝負したものです。MUSES01は単価3,500円とオペアンプとしては高価で、音もそれなりに気に入っていました。

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そのオペアンプディスクリート化するために、4チャンネル分のA級DCアンプを製作しました。電源はツェナーダイオードトランジスタを組み合わせた定電圧回路構成です。元々大型の基板に全回路を実装していましたが、この改造を期に標準基板へ電源とアンプを分けて実装しました。4チャンネルのディスクリートアンプはそれぞれボルテージフォロワで動作させてその出力を4連ボリュームで受けて、パワーアンプ用にバランス出力します。独断による勝負結果は、ディスクリート方式に軍配が上がりました。現在はシステムをマルチアンプ構成としたことで、このバランスボリュームは棚に眠っています。

バランス変換ボリューム2

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2017年2本目の製作記事です。構想編のアイキャッチは我が家の2匹のスコティッシュホールドの「ちょび」と「黒ちょび」です。この製作も正確には改造記事です。猫の巣窟ロフトに眠るSONYのチューナーを現行システムで少しでも良い状態で聴くためにバランス変換ボリュームをディスクリート化しました。

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当初EL34ppアンプで採用したバランス方式で製作を進めましたが、DCレベルの安定性に欠けることから記事の途中で設計変更を入れて完成させました。電源は非力なトランスから、現在標準で使用しているトロイダルトランスへ変更して強化をしました。普段はアンバランス出力のソースを聴かないため棚に眠っています。

チャンネルデバイダ製作

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2017年最大の製作記事です。実験1でフルレンジユニット2本を使った2Wayスピーカーシステムを構築し比較元のスピーカーとしました。実験2でバラックで組み立てたチャンネルデバイダを使ったお試しのマルチアンプシステムで実験1のスピーカーシステムを鳴らして音質の比較を行いました。結果が良好だったため、意を決してNS-1000Mをマルチアンプ使用できるように実験3で改造し仮の音だしをしました。

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実験4で実験1で壊してしまったA級BTL_DCパワーアンプを修理し、チャンネルデバイダの製作でこのシステムを常用できるようにバラック状態のチャンネルデバイダをケースに納めました。このシステムが現在(2017年末)の常用システムとなっています

A級バランス方式HPアンプ製作

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ヘッドフォン使用を前提とした高音質を謳うポータブルオーディオがいくつか発売されていて、特色を出す為にバランス出力を持つ物が少なからずあります。そのヘッドフォンアンプに対応したバランス接続のヘッドフォンがそれに対応して販売されています。

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A級バランス増幅のメリットを紹介している当ブログとしてはこのバランスシステムを無視はできないと考えてバランス対応のヘッドフォンの導入とA級バランス方式のヘッドフォンアンプの製作を行いました。結果は良好でしたが、普段音楽再生にはヘッドフォンを使わないため、現在は主にデスクトップTVの再生用に使用しています。

安定化電源の製作

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今まで安定化電源回路設計、製作をした事がありませんでした。簡単に安定化電源を構築できる三端子レギュレータの実力判断の為にもアナログ安定化電源を設計製作をすることにしました。搭載対象は先に紹介したチャンネルデバイダ用の電源です。オリジナルで搭載された低電圧回路方式の電源を含めて3種類を比較評価して、3方式の中から改めて電源を選択します。本記事公開時点(2017-01-02)では記事は完結していません。今回はこれらの製作からA級バランスHPアンプを選択して、昨年に続き年末にデジタル放送される特別番組を聴いてみたいとおもいます。

システム

初めに昨年とほぼ同じですがシステムを紹介します。ソースはパナソニックのBDレコーダーからHDMIで映像音声を送り出し、それをHDMI CONVERTERで音声を光トスリンク分離し、USB_DACへ入力し、それをdual DACでアナログバランス出力します。この信号を2017年に製作したA級バランスHPアンプへ入力します。放送開始時間が待ち遠しいです。

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視聴

前回に引き続き、まずは紅白聴きます。

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前回はスピーカーで聴きましたが超低域ブーストで紅白はいまひとつでした。ヘッドフォンではあまり気になりません。曲によっては超低域がゆるい感じはしますが総じてあまり気になりません。デジタル放送になり生放送のメリットはあまりありませんが、それでも、バンドメンバー+紅白特設ユニットの演奏は楽しいと思います。印象に残ったのは、SHISHAMOの「明日も」です。高校生のブラスセクションとの競演でリード、ベース、ドラムスのバンドを厚くしています。演奏のうまい下手ではなく緊張+楽しさが感じられて良かったとおもいます。

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紅白は途中ですが、Eテレの第九の演奏会に切り替えます。今回は2017年12月22日収録でクリストフ・エッシェンバッハ指揮の演奏です。昨年同様に超低域のブーストはされていないようです。ヘッドフォンならではの環境S/Nで演奏に没頭できます。バランス駆動ならではの明瞭な低音再生されますが、少し物足りません。やはり耳からのみのインプットからなのでしょうか?学生時代にオーディオ仲間が発売間もないパイオニアのボディソニックチェアを使っていましたが、今改めて試してみたいとおもいました。上の写真ではカナル方式のイヤフォンが写っていますが、少し前に買い足したものです。同じパイオニア同士ということもあり、2.5mm4極端子仕様も同じため、差し替えのみで使用可能です。

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普通のヘッドフォンはセットした髪型が崩れるとおもい購入しましたが、そもそも崩れてこまるような事態があまりなく、装着感がいまいちの為あまり使っていませんでした。今回改めて聴きましたが、カナル方式による豊かな低音と明るい音作りがされてカジュアルユースには良いかもしれません。来年は何を作ろうかと考えつつ番組を終わりまで聴き続けます。

 

おわり(番外編14)