実験バッテリードライブ(評価編2)

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評価編2

少し間が空いてしまいましたが、バッテリーの特性測定が終わったので、チャンネルデバイダーへ電源供給して安定化電源と音質比較を行うつもりでしたが・・・(アイキャッチ写真が語ってます)

電源供給準備

SW基板を使って、チャンネルデバイダーへ電源供給をしようとしたところ、左右チャンネル独立電源だった事に気がつきました。急遽、SW基板の電源供給側に3極の端子台を1個追加しました。

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合わせて+/-電源供給用の3極電線を2組製作しました。使用時に電線がばらけないように、軽く編んでいます。

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電源切り替え前に、定電圧電源版の現状の音をひとしきり聴き、念のため出力オフセット電圧の測定をしました。

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フィルター基板の電源入力端子台から電源線を外します、代わりに先ほど作成した電源供給用電線を接続します。次にSW基板出力用端子台に反対側を接続します。続いてバッテリー配線用電線をSW基板の入力端子台に接続します。SWがオフとなっていることを確認して、最後にバッテリ端子にファストンを差し込みます。これで準備完了です。この順番で配線を行うこ事で、配線を間違えない限り、バッテリーショートのリスクを減らす事ができるとの考えです。

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通電確認

ボリュームを最小に絞り、電源オンします。出力オフセットを計るためにテスターを手に取ろうとしたところ、基板からわずかに煙が立ち上りました。即座に電源をオフし、おかしいところがないかを確認しました。すぐに原因がわかりました。SW基板の出力端子台の配線が間違えていて、R-ch基板のGNDと-12Vの配線が入れ子になっていました。

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3色の電線を使った甲斐がまったくなかった事になります。土曜の朝で、ぼーとしながら作業していた事をうらみましたが、後の祭りで取り返しがつきません。R-ch基板のオペアンプは交換が必要と考えられるので、予備在庫がないMUSES032個を秋月電子へ注文だけ行い、この週末はやる気が出ずに注文以外、何もしませんでした。この失敗で少しため込んでいた記事のストックも吐き出してしまい、おまけに中国出張進行も重なって踏んだり蹴ったりです。

現状把握

具体的にどのような事をしてしまったのか、日を改めて冷静に考え直してみました。配線を誤った状態の回路は以下のとおりです。

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R-chのGNDとL-chのGNDは、チャンネルデバーダー内では、電源基板でのみ接続されているため、今回は電源基板配線を切り離しているために、このルートでショートは発生しません。悔やまれるのは、今回の通電確認は、手抜きをしてしまい入出力のXLRコネクタを接続した状態で行ったため、外部の機器を経由してショートが発生したと考えられます。ウーハー駆動用のDCパワーアンプは、モノラル構成なので対象から外れますが、スコーカーとツイーター駆動用のEL34ppパワーアンプと信号入力側のUSB-DACです。L-chとR-chのGND端子間に12Vが印加された事になりますが、影響が気になります。

基板修理

修理前に基板を目視で確認します。特に、マイナス電源およびGNDラインを見ましたが異常は見つかりませんでした。(写真左が誤配線した基板)

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マイナス電源側の電解コンデンサーには逆バイアスがかかったはずですが、現品を目視した限りでは異常はありませんでした。念のため交換します。

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修理の対象基板はR-ch用で、シャーシ実装時にプラス電源用電解コンデンサーがボリュームのボディーに干渉していることを思い出し、合わせて対策する事にしました。左側が修理および対策した基板です。

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オペアンプ交換前に、誤配線によるオペアンプへの影響を見積もります。下図が誤配線時の回路図です。

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この時のオペアンプへの影響は、単電源(供給電源は+12V)で動作している状態で入力にマイナスのDC電圧が入力された事になります。あまり影響はないと考えて、まずはこのままの状態で通電してみる事にしました。

他機器への影響

誤配線時に、EL34ppパワーアンプとUSB-DACのL-chとR-chのGND間に12Vがかかった事になります。確認は、スピーカーをロクハンフルレンジに切り替えて音楽を聴いてみました。

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久々に、このスピーカーを鳴らしましたが、味はありますが帯域面で物足りません。床置きすればバランスが取れるとおもいます。目的を忘れて聴き入ってしまうとこでしたが、誤配線の影響はなさそうでほっとしました。次回は、修理基板の通電確認からスタートです。

 

つづく(評価編3)