1000Mフルマルチアンプ駆動化検討(構想編1)

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構想編1

セミマルチアンプ駆動している現状のシステムのフルマルチアンプ化を構想します。

現状のシステム

フルマルチアンプ化の構想の前に、現状のシステムをおさらいしておきます。

■スピーカー

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YAMAHAのNS-1000Mをマルチアンプ対応させるために改造しています。具体的には、ネットワーク兼スピーカーターミナルを取り外し、そこへ各ユニット専用のスピーカーターミナルを設置しています。

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取り外したネットワークは、スピーカーの上に置き、現状はスコーカーとツィーターのみネットワークを介して、アンプと接続しています。

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ウーハー接続用端子には、ダミー抵抗(8Ω)を接続しています。

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現状のセミマルチアンプシステムでは、ウーハーのみパワーアンプにダイレクトに接続しています。

■スコーカー&ツィーター駆動用アンプ

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自作の純A級バランス方式LE34ppパワーアンプを使用しています。参考に回路図を再掲載します。

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数年前に初めて真空管を採用したこのパワーアンプを作った時の音の印象は、響きが美しく、マルチアンプを組む場合はスコーカーの駆動に使いたいと思いました。出力段のトランスは、超低域の駆動は不利ですが、スコーカーを駆動する事を考えるとDCオフセットが発生しないため、理想的なアンプと考えます。設計は差動入出力の帰還方式でおこないましたが、運用の途中で無帰還方式に改造して使用しています。

■ウーハー駆動用アンプ

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自作のモノラルBTL方式A級DCパワーアンプを使用しています。終段はパラレルコンプリメンタリ構成をとっています。

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BTL方式なので、Hot/Cold用にそれぞれ上記の回路を1つ使用します。終段の電源には、電流容量5Aのトランスと、10,000uFの電解コンデンサを10本使用し、トータル100,000uFで整流回路を構成しています。このアンプと、1000Mのウーハーをダイレクトに接続して、ウーハーの駆動力を高めています。

■チャンネルデバイダー

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バランス入出力、セミ2way用の自作チャンネルデバイダーです。ウーハーチャンネルのみLow Passフィルターを入れ、スコーカーとツィーターはネットワークの使用を前提としているため、スルーで出力しています。

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ウーハー用のフィルターは、オペアンプJRCのMUSES03を使ったベッセル特性の2次のアクティブィルターを採用しています。出力段にボリュームを入れて、システムのレベルコントロールも行っています。

■USB-DAC

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オンキョーのDAC-1000をオリジナル状態で使っています。DACにステレオ用のもの(BB社製 PCM1795)を2個使用して、バランス出力を作っています。

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現状は、マランツのCDプレーヤーからコアキシャルのデジタル信号を入力して音楽再生しています。

フルマルチアンプシステム化構想

上記のシステムをフルマルチアンプ化するためには、現状スルーの信号ラインとしているスコーカーとツィーターチャンネルをチャンネルデバイダーラインに変更する必要があります。具体的な対応を箇条書きします。

・チャンネルデバイダーの拡張(3way化)

・NS-1000MのスコーカーとツィーターラインからATTとネットワークの取り外し

・スコーカーまたはツィーター駆動用のパワーアンプの準備

フルマルチアンプシステム化課題

上記の対応を行う上での課題を箇条書きします。

1)3Wayバランスステレオシステムのボリュームコントロール

2)3Way各ユニットのレベル合わせ

3)ステレオパワーアンプ(1台)の準備

特に今回の構想の中で一番課題として重いものは1)項です。全12チャンネルを連動させてボリュームコントロールする必要があります。正直なところ、今回の構想のハードルは高いので、現状のセミマルチアンプシステム用のボリュームコントロールを3Wayに拡張可能な仕様で一旦つくり使い勝手等の確認を行いたいとおもいます。という事で、次回からは、チャンネルデバイダーのボリューム制御を現行のシステム前提で検討したいとおもいます。

 

つづく(構想編1)