チャンネルデバイダーのVR制御(製作編13)

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製作編13

ATT基板の配線が終わったので基板単体の動作確認を行います。

ATT基板単体動作確認方針

トラブルはあったものの、なんとか配線まで完了しました。被覆線の配線もなんとかスパゲティ小盛りに抑える事はできましたが配線長が長く、アナログ信号ラインに沿って敷線されているため、ノイズの混入が懸念されます。まずは出来上がり状態で、単体動作確認を行い、懸念事項はその後で検証を行いたいとおもいます。動作確認のステップは下記の3段階で行います。

1)テスターを使ったICソケット端子、端子台端子間の接続確認

2)+5V/+12Vを供給して、ICソケット各端子の電圧確認

3)ICを実装し、実際に信号入力して入出力応答確認

接続確認

ICを挿さずにソケット各端子と、端子台の端子間の接続を抵抗値で確認していきます。初めにGND接続を確認します。電源のGND端子以外に、未使用回路の入力端子を含みます。それぞれのソケットの確認箇所は以下のとおりです。

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テスタで端子台のGNDとICソケットの各端子間の導通を確認していきます。HCT139用ソケットの各端子は問題なく終了し、次のTD62003Aで問題発覚です。GND接続したはずの端子の導通がありません。確認したところジャンパ線のハンダ不良が原因でした。写真のICソケット4端子をハンダショートした左のジャンパ線のいもハンダが原因でした。

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続いて電源接続を確認します。+12V電源は、リレーの操作コイル端子にのみ接続されるため、ICソケット端子には+5V電源のみ接続されます。TD62003Bは電源接続不要です。

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特に問題ありませんでした。念のためオープン端子も明確にしておきます。未使用回路の出力と不使用の出力端子です。

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最後にICソケットおよび端子台間の配線の確認を行います。

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特に問題は見つかりませんでした。

電圧確認

次は、ICを挿さずに+12Vと+5Vを供給して各ソケットの端子電圧の確認を行います。電源端子以外で電圧観測される端子は、リレーの操作コイルに接続されているトランジスタアレイの出力端子です。操作コイルに電流が流れないため、+12Vが観測されます。

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特認問題はありませんでした。

単体動作確認

初めにHCT139のみを実装して確認を行います。

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端子を曲げてしまわないように慎重に装着します。

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ICが装着されると基板が精緻に見えます。早々に電源オンしてみます。2回路ともに入力がプルダウンされているので、1Y0Bと2Y0Bのみが'L'で他の出力は'H'となります。特段問題ありませんでした。一旦電源をオフして、残りのICを装着します。

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これで全てのICの装着がされました。

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ユニバーサル電源の過電流保護を+12V、+5Vともに100mAに設定して電源オンしました。全制御入力端子が'L'なので分圧560Ω抵抗リレーがオンします。左右チャンネル分なので、+12Vの消費電流は13mA x 2 = 26mAとなるはずです。

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一方、ユニバーサル電源の電流表示は24mAとやや小さくなっていますが、これはトランジスタアレイの電圧ドロップによって、リレーの操作コイル印加電圧が12Vからやや下がり、それに伴い電流値が定格値よりも小さくなる為です。ミュートがかかっているため、出力端子とGND間の抵抗値は0Ωとなります。

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5V系の消費電流値は13mAとなっていて特に問題はありません。

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次回は、制御信号を入力してその応答確認を行います。

 

つづく(製作編14)