チャンネルデバイダーのVR制御(製作編15)

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製作編15

ATT基板単体評価が完了したので、マイコン基板と接続して実動作確認を行います。

ATT基板実動作確認準備

久しぶりにシャーシを引っ張り出します。最後に行ったのは、マイコン基板を使って表示の確認でした。今回はさらに製作したATT基板を接続して動作確認を行います。使用するものは、シャーシとマイコン基板、表示基板とATT基板です。マイコン基板はブレッドボード上のデバッグ用回路と接続されていましたが、配線を全て取り外しました。

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動作確認用の配線をします。始めにフロントパネルのプッシュSWとマイコン基板を接続します。フロントパネルのSWの並びは、左からDown, Up, Muteの順で、それぞれ端子台のSW2, SW1, SW3へ接続します。次に表示パネルとマイコン基板を接続します。I2CなのでCLとDAの2線とGNDの計3本です。

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次は、マイコン基板とATT基板間の制御信号ラインを接続します。4ポートとGNDの計5本です。5芯ケーブルを使えばすっきりしますが、持ち合わせがないので2芯平行ケーブルを使いました。配線は5本なのでGNDラインのみ2芯をまとめて1本としました。平行ケーブルは誤配線を防ぐため、片側のラインの両端の被覆部分にマーキングを行いました。

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最後は電源の配線です。+5Vは表示基板とATT基板へ、+12Vはマイコン基板とATT基板へ供給します。

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これで確認準備完了です。

実動作確認

緊張しながら電源オンしました。デモ表示がスタートし一安心です。その後、-36dBの点滅状態となり正常に起動しました。フロントパネルの3つのプッシュSWを一通り押してみたところ、ミュートボタンが反応しません。一旦電源をオフして配線を再確認します。見た目にはおかしな点はありませんでしたが、念のためSW3端子台の配線をやり直して電源オンしたところ、正常に動作するようになりました。配線の被覆部分が端子台接点に入り込んでいたことによる接触不良のようでした。少し長めに芯出しすればこのようなトラブルは回避できそうです。下記は暗くてわかりにくいですが、-11dB表示をしている状態です。

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■-36dB点滅起動直後

Muteリレーがオンしていますので、ATT基板出力端子とGND間抵抗は0Ωです。

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写真は取り忘れてしまいましたが、ATT基板入出力端子間の抵抗値は30kΩで問題ありませんでした。

■-36dB点灯

Upボタンを押すと-36dB表示が点滅から点灯状態に変わり、ミュートが解除されます。出力端子とGND間の抵抗値は560Ωとなります。

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■-29dB点灯

さらにUpボタンを押すと-29dB点灯表示に変わります。動作する分圧抵抗用リレーが1.1kΩのものに切り替わります。

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■-25dB点灯

Upボタンを押すと-25dB表示に切り替わります。動作する分圧抵抗用リレーが1.8kΩのものに切り替わります。

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■-21dB点灯

またUpボタンを押すと-21dB表示に切り替わります。動作する分圧抵抗用リレーが3kΩ用のものに切り替わります。この状態も問題ありませんでした。

■-16dB点灯

さらにUpボタンを押すと-16dB表示に切り替わります。動作する分圧抵抗用リレーが560Ωに戻り、倍率抵抗切り替え用リレーが動作します。出力GND間の抵抗値は560Ω、入出力端子間の抵抗値も3kΩと仕様どおりに動作していました。

■その他

ミュートのオンオフ切り替えおよび、ミュート状態での減衰量切り替えは同時に2個のリレーが動作します。若干動作がずれるためか、カチッの動作音に深みがあります。ミュートオフ状態で減衰量を切り替える時は、一旦ミュートオンして100ms後に減衰量リレーが切り替わり、さらに100ms後にニュートオフします。この時は、カチッカチッと2度音が聞こえます。動作は3回ですが不思議です。最終的にはATT基板が3枚となるので、音の聴こえ方もさらに変わると思われます。次回はATT基板製作のまとめと製作済みのバッファ基板の動作確認を行います。

 

つづく(製作編16)