チャンネルデバイダーのVR制御(製作編35)

f:id:torusanada98:20181130073419j:plain

製作編35

8ch分の実装が完了したので、音だし確認から再開します。

動作確認つづき

前回、ch5~ch8の音だし確認を行いました。動作には問題ありませんでしたが、全般的に音が大きい事に気づきました。いつも聴いているCDの常用減衰量は-11dBくらいでしたが、今回は-16dBとなっていました。倍率抵抗切り替えリレーの動作不良を疑いましたが、減衰量切り替え動作も問題ありませんでした。よくわからないので、確認済みのch1~ch4に接続を切り替えて比較しましたが結果は変わりませんでした。はたと原因に思い当たりました。前回思いつきでパワーアンプ真空管アンプに変更しましたが、変更した2機種のアンプのゲインの差が原因です。変更時は、音の質の変化に気を取られて音量の変化に気づきませんでした。バランスEL34ppアンプは製作後の運用途中で無帰還化したため、ゲインは約22dB「2017-02-13パワーアンプの周波数特性(番外編6)参照」となっています。バランスA級DCパワーアンプのゲインは約19dB「2017-02-17パワーアンプの周波数特性(番外編7)参照」です。その差約3dBが音量の違いの原因でした。

f:id:torusanada98:20181130073547p:plain

上図は、両アンプの周波数特性です。真空管アンプは、NFBあり/なし両方の特性を掲載していますが、当時の比較試聴の結果、現状はNon-NFBで使用しています。これで追加チャンネル分の音だしを含む動作確認が完了したのでシステムをNS-1000Mのセミマルチアンプ環境に戻します。

セミマルチアンプ環境再構築

今回製作したATTユニットを使ってNS-1000Mのセミマルチアンプ環境を再構築します。従来から使用しているチャンネルデバイダ兼ボリュームユニットは、このシステムに合わせて改造する事も考えましたが、短期間の使用となるのでそのまま使用する事としました。短期間の意味は、今回の最終的なターゲットがフルマルチチャンネルシステムの構築ですが、そこで必要となる3Way用のチャンネルデバイダをすぐに作る事を意味しています。本当か~?ATTユニットは、チャンネルデバイダの後段に入れますが、その際のチャンネルデバイダーのウーハー用のボリュームをMAXに、スコーカー、ツィーター用のスルーチャンネルのボリュームでバランスをとります。参考にブロック図を掲載します。

f:id:torusanada98:20181130073656p:plain

アンプとウーハー間、アンプとネットワークおよびスピーカー間を接続します。ATTユニットとアンプ間、ATTユニットとチャンネルデバイダ間と接続していった所、XLRケーブルが足りない・・・。セミマルチアンプ環境で使用していた際に、予備2本持っていましたが、ATTユニットを組み込む為には、追加で4本のXLRケーブルが必要でした。仕方がないのでアマゾンプライムのアカウントを持っているかみさんに頼んで、急遽XLRケーブル2本を発注しました。

ATT基板3組立

ATT基板の組立は、これで3枚目になります。組立は慣れてきていますが、正直飽きてきています。記事も代わり映えしませんが、作業の進捗を考えると記事にせざるを得ません。今回から基板の完成まで本題の記事の後ろに、組立記事を入れさせていただきますのでおつきあい下さい。2枚目の製作から間があいていないので、効率的に作業が進められそうです。それでは製作を開始します。最初の組立に必要な部品を集めます。

f:id:torusanada98:20181130080147j:plain

まずは基板にリレー12個を取り付けます。リレーの操作コイルの片側を12V供給ラインに接続します。アナログのGNDラインをリレーのSWに接続します。ミュート回路のみノーマルオンなので、接続の端子が異なります。

f:id:torusanada98:20181130080309j:plain

続いて、4ch分のアナログ信号ラインを敷線し、そこへ分圧抵抗を接続していきます。一番左は、560Ω4本です。

f:id:torusanada98:20181130080401j:plain

こつを覚えているので、比較的楽に抵抗の接続ができました。同じ要領で、1.1kΩ、1.8kΩ、3kΩの抵抗を取り付けます。全部で16個取り付けますが、最後の方はなんらかの罰ゲームを受けている気分になってきます。

f:id:torusanada98:20181130080537j:plain

次は、ミュート用のジャンパを取り付けます。抵抗のリードをコの字にフォーミングして先ほど取り付けた抵抗と同様にアナログ信号ラインとリレーSW間に取り付けます。これで、ミュートを含めた分圧抵抗の取り付けが完了しました。

f:id:torusanada98:20181130080628j:plain

今回はここまで。次回は、セミマルチアンプ環境による音だしと、ATT基板3の製作の続きを行います。

 

つづく(製作編36)