チャンネルデバイダ製作2(製作編5)

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製作編5

Highブロックの通電確認から再開します。

Highブロック通電確認

最初にバッファアンプ用のオペアンプを装着します。前回も紹介しましたが、MUSES01です。ソケットを装着した上で、基板に実装します。

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MUSES01を使い始めた最初の頃は、ソケットの影響を嫌ってそのまま実装していましたが、2回目以降の再装着にて端子を曲げてしまう確率が高く、壊してしまったらもともこもないので、今では添付のソケットを素直に使用する事にしています。

他ブロックと同様に出力オフセット電圧を確認します。-1.2/0.6mVで問題ありません。続いて、HPF用のオペアンプを実装します。MUSES8920ですが、MUSES01に比べて価格は圧倒的に安いですが、オペアンプ自体の性能が高いため、アクティブフィルタ用に選択しています。

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出力オフセット電圧は-0.1/-0.3mVでした。

Highブロック動作確認

他ブロックと同様に入出力波形比較を行います。写真は6KHzの測定時の波形で、出力レベルは0.8Vppで約-8dBの減衰量です。

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位相差は40uSで86.4°でした。これもほぼ設計値どおりでした。

Highブロック周波数特性測定

測定は低い周波数から上げていくため、最初にプリアンプを使用します。減衰量が低下してきたら、プリアンプ出力がクリップする前にダイレクト測定に切り替えます。結果は以下のとおりです。

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Hot/Coldともにほぼ同じできれいな特性です。

総合周波数特性

全チャンネルの周波数特性の測定が終わったので、3wayの結果を1つのグラフにしてみました。

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クロスオーバー周波数は設計値よりもやや高くLow-Mid間が、600Hz弱, Mid-High間が7kHz弱になっています。微調整は音を聴いてから行う事とします。

基板2実装開始

基板1の動作確認が完了したので、基板2の実装を行います。手順は基板1と同じですが、基板1をまねするだけなので気は楽です。最初に保護用のスタッドを基板の4角に取り付け、先に取り付ける大物部品を準備します。

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次に入出力用の端子台を取り付けます。3極の端子台を9個取り付けます。基板1と同じ位置に取り付けますが、同じ位置に間違えないように気を使いました。

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続いて、オペアンプ用のソケットを7個取り付けます。基板1と同じ位置に並べて仮止めします。

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次にMidブロックのアクティブフィルタCR取り付け用のポストを取り付けます。取り付け前にガイド用のモールドの先端部分をカットします。

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次は、GNDラインを引いてGND配線を行います。GNDラインの敷線も基板1を踏襲しています。

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GNDラインを引いたので、Midブロックの3つのオペアンプパスコンを実装します。基板1と同様に0.47uFのフィルムコンデンサを使用します。MidブロックのHPFも同様にCR実装用のポストを実装します。入力段のボルテージフォロワに入力抵抗47kΩを実装すればMidブロックの部品実装はほぼ完了です。

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最後にダンピング抵抗100Ωを介して出力端子台への接続および各段間の配線および、入力端子台とボルテージフォロワの配線をすればMidブロックの実装は完了です。

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次回はLow/Highブロックの実装を行います。

 

つづく(制作編6)