チャンネルデバイダ製作2(製作編24)

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製作編24

フィルター基板の信号配線を行いチャンネルデバイダーを完成させます。

フィルター基板入出力配線

前回行ったXLRコネクタ配線の基板側の接続を行います。作業済みの配線がじゃまにならないように、短い電線から行います。最初はL-chのLow出力配線です。適当な長さでカットされた電線の線長を合わせます。短すぎると作業がしにくくなり、長すぎると取り回しが汚くなります。こんな感じで配線しました。

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同様の手順でL-chの出力配線を完了しました。

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パネルコネクタの配置と出力端子台の配置が合っていないため、出力線がクロスしていますが、いまさらなので気にしない事にします。さらに全パネルコネクタ8本分の配線を完了させませした。単純な作業にもかかわらず手間がかかりました。特に基板の信号入力線は長いうえに、端子台挿入の向きと反対側から接続するため、接続がやりにくく、線長を短くすると端子台への挿入が厳しくなり、逆に長くすると電線の取り回しが汚くなるため、線長の決定を慎重に行いました。

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ボリューム配線

2個の4連ボリュームは、向かって右側をHighチャンネル用、左側をMidチャンネル用としました。4連の並びは、一番手前をR-ch/Hot, その手前をR-ch/Cold、L-ch/Hot, L-ch/Coldの順番としました。初めにR-ch Highの配線です。ボリュームのHot/ColdのGND端子を単線で接続して、ボリュームの出力線から配線します。続いてボリューム入力線の配線をしました。線長は適当な長さにして、基板側の接続も行いました。後の配線がやりにくくならないように、電線の取り回しに注意しました。

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全8本の電線の配線を行い、配線作業は完了です。

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端子台のネジしめは注意を払って行います。一旦締めてもしばらく置くと芯線が塑性変形するのか?ねじが緩んでしまいます。増し締めは必須ですが、ドライバのサイズがネジと合わないと、ネジを潰してしまうので注意が必要です。上記理由から端子台ネジしめ用にドライバを準備しています。

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柄のゴムは滑り止めの為に巻いています。

通電&動作確認

この状態で通電確認を行います。確認項目は供給電源電圧と、フィルタ出力のオフセット電圧です。結果は以下のとおりで問題ありませんでした。

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続いて動作確認ですが、しばらくどのように行うかを考えた結果、手軽な聴感確認を行う事にしました。方法は普通に音声信号を入力して、各出力を順にヘッドフォンアンプに接続して音を聴いてみました。初めはLow-chです。

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カットオフが500Hzでウーファーが受け持つ帯域ですが、聴感上の帯域は広く感じました。多くのファンだメンタルを含んでいるので当然でしょうか?今も使用されているかわかりませんが、NHK時報の低い音が440Hz(ラ)なのでこの音は帯域内ですが、高い音は1オクターブ上の880Hzは帯域外となります。本題に戻りますが、確認結果は問題ありませんでした。次はMid-chです。

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このチャンネルのカットオフは、500Hzと6KHzです。ファンダメンタルを含む約3オクターブ半を受け持ちます。実際に音を聴いてみると、薄っぺらい感じがします。聴感確認上は問題ありませんでした。最後はHigh-chです。

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最初の印象は音が小さい事でした。今まで、ツイーターのみの音を聴く機会があまりありませんでしたが、こんなものでしょうか?このチャンネルをEL34ppアンプで駆動する予定ですが、8Wも出力はいらないように思えました。聴感確認は全チャンネルともに問題ありませんでした。

仕上げ

電線をフォーミングします。最初は電源系の配線をインシュロックを使って束線しました。

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信号配線も同様に束線しました。

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最後にボトムパネルに脚を貼り、トップパネルを被せれば完成です。

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今年の年初から構想を開始して約3ヶ月間、バランス3wayチャンネルデバイダーの製作におつきあいいただきありがとうございました。次回からは「1000Mのマルチアンプ駆動」として、今回作成したチャンネルデバイダーを使ったマルチアンプ駆動システムの構築をレポートします。

 

おわり(製作編24)