真空管HPアンプの製作(製作編5)

f:id:torusanada98:20190513072124j:plain

製作編5

シャーシへの大物部品の取り付けが終わったので、その他の部品を取り付けて配線を開始します。

出力トランスの確認

組立に入る前に、出力トランスの確認を行いました。バランス出力する為に、8Ω出力用のタップをセンタータップとして利用し、16Ω出力から信号を取り出しますが、8Ω出力用タップをセンタータップとして使用できるかの確認です。

f:id:torusanada98:20190513072146j:plain

まずは、0-8Ω、8Ω-16Ωタップ間の抵抗値を測定しました。それぞれ2.0Ωと1.8Ωでした。参考として1次側も測定してみました。B-P1、B-P2間はそれぞれ134.9Ω、116.5Ωと2次側同様に巻き線の線長が異なる結果となっていました。ターン数を合わせると線長が変わる事は仕方がないようです。簡易LCRメータでインダクタ測定を試してみましたが、残念ながら測定できませんでした。結論としては、細かい点にこだわらず、まずは考えたとおりに使用してみて、完成後に出力電圧を確認してみたいとおもいます。

上記記載に誤りがありました。センタータップは4Ωタップが正解です。詳細は2019-07-05 「真空管HPアンプの製作(製作編13)」を参照ください。

基板用スタッド取り付け

バイアス回路用の基板を取り付けてみます。この基板にはボリュームを実装し、シャーシの表側から調整できるようにします。ボリュームの高さは10mmです。

f:id:torusanada98:20190513072221j:plain

スタッドの在庫を確認したところ、10mmのワンサイズ上が15mmとなり、いい感じのものがありません。仕方がないので、10mmのスタッドに平ワッシャを2枚入れてクリアランスを確保する事にしました。

f:id:torusanada98:20190513072254j:plain

ボリュームを基板に乗せて、取り付けてみました。必要なクリアランスは取れていて、ボリュームの調整も問題ありません。

f:id:torusanada98:20190513072329j:plain

続いて電源基板用スタッドを取り付けます。電源基板は、半田面に部品取り付けの予定はないので、部品面の有効高さをできる限りとるために、5mmのスタッドを選択しました。

f:id:torusanada98:20190513072402j:plain

穴位置は、1カ所のみ後加工することで基板取り付けができました。

f:id:torusanada98:20190513072436j:plain

その他部品の取り付け

平滑用電解コンデンサを取り付けます。560u/400V品でφ35です。シャーシ厚が40mmなので、クリアランスが5mmのみです。ビバホームでL字の金具を購入して取り付けました。

f:id:torusanada98:20190513072513j:plain

インシュロック2枚分の厚みが必要ですが、なんとか収まりました。端子側はL字のラグ端子で受けて固定します。

f:id:torusanada98:20190514072144j:plain

反対側の2端子は、リップルフィルタ用の電解コンデンサの取り付けに使用します。次はGNDと電源用の平ラグ端子板用スタッドを取り付けます。16個のラグ端子がありますが、片側8個をGND用、残り4個づつをB電源と-5V用として使用します。端子間はホリウレタン被覆の導線で接続しました。

f:id:torusanada98:20190513072554j:plain

取り付け位置は、電解コンデンサと反対側の電源トランス脇です。

f:id:torusanada98:20190513072632j:plain

次はリップルフィルタ用のトランジスタの取り付け穴を開けます。電源基板横に穴を開けました。

f:id:torusanada98:20190513072705j:plain

トランジスタはフルモールド品ではないので、絶縁シートを入れてプラネジで固定します。

電源1次側配線

電源1次配線は、より線を使用しました。ACインレット、ヒューズホルダ、電源SW、電源トランス間を配線します。敷線は、可能な限りシャーシの縁としています。

f:id:torusanada98:20190513072740j:plain

電源トランス1次巻き線部には、サージキラーを接続してから配線しました。

f:id:torusanada98:20190513072817j:plain

本記事のアイキャッチ写真が現状です。次回は真空管のヒーター配線から再開します。

 

つづく(制作編6)