製作編6
電源の一次配線が完了したので真空管のヒーター配線から再開します。
ヒーター配線
改めて電源回路を掲載します。
トランスのヒーター巻き線は2つあり、一方は6N6P用で他方は12AX7と-5V電源用です。巻き線の位置は写真のとおりです。
写真上側が電源基板側で、下がフロント側です。ヒーター巻き線は上側左と下側右にあります。配線を短縮する為に、-5V電源用を基板側(写真上側)の巻き線とします。最初に6N6Pのヒーター配線を行います。図は6N6Pの端子配置(Bottom View)です。
4pinと5pinがヒーター用の端子です。4pin側をGNDとして配線しました。どの程度効果があるかわかりませんが、電線はよって使用しました。敷線の位置は迷いましたが、フロントパネル側にはオーディオ信号ラインを敷線する予定なので、真空管よりもリア側に敷線する事にしました。
トランス部の配線は写真のとおりです。
GND配線は、先に取り付けたラグ端子版のGNDへ接続しました。ラグ端子板は片側をGNDに、反対側は2つに分けてB電源と-5V用電源端子としています。写真のとおりポリウレタン被覆の銅線で各端子を接続しています。
続いて12AX7ヒーター配線をします。下図は12AX7の端子配置ですが、9pinをGNDに落とすことでヒーター電圧が6.3Vとなります。
接続端子は4pinと5pinです。配線は写真のとおりとしました。
反対側の真空管も同様にヒーター配線をしました。通電確認をしようとおもいますが、せっかくなので6N6Pのシールド配線を行っておきます。
9pinをGNDに接続しました。これでヒーター回路の通電確認ができます。
ヒーター回路通電確認
初めに真空管を挿さずに電圧確認を行います。ヒューズホルダに2Aのヒューズをセットして電源に接続して電源オンします。異常はありません。ヒーター巻き線の電圧はどちらも約6.9Vでした。一旦電源を落として、真空管をセットしてみます。真空管取り付け時にいつも感じますが、ソケットがきつくてこじりながら装着しますが、その際に真空管端子部に隙間ができて空気が入る事はないでしょうか?そんな事に気を留めながら4本ともにセットしました。
前回までの製作と違い、真空管が2本少なく、終段の真空管が小さい為にスカスカな印象です。ヒーター回路の通電確認ですが、Ipを流さずにヒーター点火を続けるとダメージを与えるとの書き込みがありましたが、真偽の程は不明です。別の書き込みによると、製造時のエージングにてヒーター点火のみ行う行程があるとの事でしたので、あまり気にしない事にします。電源オンしてしばらくすると4本ともにオレンジ色にほのかに発光しました。
写真には写っていませんが、4本ともに点火しています。今までの製作でも思いましたが、ヒーター点火の確認でアンプが完成した錯覚をしてしまいます。半導体アンプにはない、オレンジの光は暖かみがあり時間を忘れて眺め続けてしまいます。点火が確認できたので電源オフします。ここまでの製作に問題ない事が確認できました。現状のシャーシ内の状態は以下のとおりです。
次回は電源基板の実装を行います。
つづく(製作編7)