製作編18
ようやく泥沼から這い出る事ができ、Hotチャンネルの通電確認が終わったので、Coldチャンネルの配線および通電を行います。
Coldチャンネル確認
Hotチャンネルと同じミスをしないように、改めてアンプ基板の改造を行います。改造前に念のため電圧増幅段+電源と、ヒートシンク間の導通を確認しましたが、問題ありませんでした。
おそらく基板配線はリスクを持った状態になっているはずなので、基板を外して確認します。
案の定、スタッドと+電源配線間の接触リスクを持った状態となっていました。Hotチャンネル基板と同様に、+電源配線を変更してリスク回避の改造を行いました。
続いて端子台化しなかった電圧増幅段の電源配線を行います。電線の被覆を剥いて事前にハンダ処理を行いますが、簡単なジグを購入しました。自在アームにクリップが付いただけのものですが、自由に電線の固定ができて思いの外便利でした。
Hotチャンネル基板と同様に、アンプ基板単体で通電確認を行います。通電は問題ありませんでしたが、アンプ実装時の熱暴走リスクを考慮して終段のバイアス電流の調整値約0.8Aを一旦0.1A程度に下げておきます。
アンプ基板の組み込み
単体通電確認が終わったところで、ヒートシンクごとアンプ本体に取り付けます。
改めて電源の配線を行います。電源基板側の接続は全て端子台なので、電線の長さを合わせるだけで、比較的楽に配線できました。
配線が込み合って美しくありませんが、束線はColdチャンネルの通電確認が終わってから行います。
Coldチャンネル通電確認
今回は十分な事前確認を行ったので、あまり心配はありません。初めに電圧増幅段の電源をオンして、しばらく様子をみました。続いて終段の電源もオンします。自照式のSWのランプが点灯して終段に電源が供給されていることがわかります。
この状態で、出力オフセットおよび終段のバイアス電流をモニタし、安定したところで所定の終段のバイアス電流に調整し直しました。調整の手順は製作編17で紹介したとおりです。合わせて、最初に通電確認を行ったHotチャンネルの終段バイアス電流の調整も行いました。長い道のりでしたが、ようやく1台目のアンプの調整まで完了しました。
アンプ動作確認
動作確認の前に、配線の束線を行いました。
アンプ内部はそれなりにすっきりしました。待ちに待った動作確認を行います。システムの中ではウーハーチャンネルを受け持ちますが、今回はフルレンジスピーカーを接続して、フル帯域のモノラル再生を行います。DAC出力を昔使っていたボリュームユニットに入力して、その出力をアンプに入力します。フルレンジスピーカーは以前に組み立てたFostexのロクハンのフルレンジユニットを使用したものを久々に引っ張り出しました。
おそるおそる音量を上げていきます。最初の音の印象は、粘りのあるベースの音です。悪くはないとおもいます。ステレオのソースをモノで聴くときのディスアドバンテージを考えるとむしろいい感じで鳴っています。はやくもう片チャンネルを完成させてステレオで聴いてみたいとおもいました。トップカバーを組み付ければ完成です。次回はもう1台のアンプの改造に着手します。
つづく(製作編19)