製作編6
引き続きシャーシの組立を行います。今回はトランス取り付けからスタートです。
出力トランス取り付け
出力トランスはソフトンのRX-40-5です。ソフトンのトランスは今回で3回目の使用となります。特性も良く、音も気に入っています。商品としてのまとめも丁寧で、親切な取り扱い説明書と電線処理用の部品が添付されています。
トランス取り付け前に未使用電線の処理をします。下記はRX-40-5の電線仕様です。
具体的には、今回の製作では使用しないUL接続用の電線の処理を行います。UL接続は今まで1度も行った事はありませんが、ネット上の説明によると5極管接続と3極管接続の中間の特性とされています。確かに、スクリーングリッドの接続が3極管接続はプレートに5極管接続はB電源に、UL接続時は出力トランス1次巻き線のタップからとイメージ的にも中間となっています。このトランスの場合、タップ位置は1次巻き線の50%位置となっています。
特性の特徴は5極管接続時は大きなパワーが取り出せる代わりに内部抵抗が大きく、3極管接続時は反対に取り出せるパワーは下がりますが、内部抵抗が小さくなります。UL接続は特性もこの中間となるとの事です。私の場合、パワーはそこそこでいいので、ダンピングファクターを考えて3極管接続を採用しています。横道にそれてしまいましたが、端末処理に戻ります。ケース固定用のネジ4本を外してケースを取り外します。ネジを外したものの、ケースがいっこうに外れません。仕方ないので、トランスをシャーシに仮止めしてケースを引っ張ったところ外れました。
UL接続用の電線は青と緑です。被覆が剥かれている端末をカットして、付属の閉端接続子を使って絶縁処理をします。
処理した電線をケースに収まるようにフォーミングして、付属のインシュロックで束線しました。
元通りカバーを被せてネジ止めすれば完成です。もう1つのトランスも同様に処理をしました。処理が完了したトランスをシャーシに取り付けます。取り付けには付属のM4のネジを使用します。シャーシ下面からみて左のトランス取り付けの際に、手前センターよりの固定部にL字金具を共締めしました。
これは電源平滑用電解コンデンサ固定用に後で使います。シャーシ上面はこんな感じです。
電源トランス取り付け
電源トランスの取り付け確認は1度行っているので、問題ありません。取り付け前にコア固定用のネジの増し締めを行いました。取り付け時の注意点としては、固定用のネジ部に平ワッシャ2枚とバネワッシャが入っているので、シャーシを平ワッシャで挟みこむように取り付けます。電源トランスを取り付けると、完成時のイメージにぐっと近づきました。
出力トランスの電線をフォーミングしてインシュロックで束線したら、トランスの取り付けは完了です。
先ほど取り付けたL字金具脇に電解コンデンサを置いてみました。(本記事のアイキャッチ写真参照)本取り付け時は、L字金具の穴にインシュロックをとおして、電解コンデンサのボディーを固定する予定です。大物部品の取り付けはこれで完了です。部品取り付け時の変更をシャーシ加工図に反映したので、参考に掲載します。
次回は、配線に必要なラグ端子板を取り付けます。
つづく(製作編7)