製作編11
電源基板を完成させて通電確認を行います。
電源基板
電源基板には、2系統の回路が搭載されます。B電源とC電源です。電源回路の一部の部品は基板外に実装されます。赤の点線で囲った部品はシャーシ実装部品です。
前回電源基板の部品実装を完了したと思っていましたが、上図を確認したところ、三端子レギュレータ入出力のフィルムコンデンサーの実装を忘れている事に気づきました。実装場所がなく、レギュレータの前後に接触を覚悟して実装しました。幸いこの三端子レギュレータの発熱は少ない為、リスクはないとおもいます。
せっかく基板を取り外したので、三端子レギュレータの入力確認用に基板ポストを追加しました。MUSE脇の整流用ダイオードの実装を考慮しておけば追加は不要でしたが、実装時にそこまで考えが及びませんでした。
これで電源基板への部品実装は完了です。
改めて電源基板をシャーシに取り付けてみました。取り付け時に基板実装されたダーリントントランジスタとヒューズホルダの端子が干渉して取り付けずらいですが、取り付けてしまえば、クリアランスは確保できています。
電源回路シャーシ部品取り付け
初めにB電源用平滑回路コンデンサの配線を行います。電解コンデンサはすでに取り付け済みなので、フィルムコンデンサを並列に接続します。Lラグ端子固定用の穴を利用しました。
配線は、電解コンデンサ取り付け部にハンダ付けして、電源基板の端子台へ配線しました。
通電確認1
この状態で一旦通電確認を行います。確認用に電源トランスの2次配線を行いました。B電源は前回の記事で整流用ダイオードをトランス側に取り付けたため、その中点を入力用端子台へ接続しました。入力のGND端子はその2次巻き線のセンタータップを接続しました。C電源用入力端子台へは、5Vの2次巻き線を接続しました。ACインレットに電源コードを挿して電源オンします。発煙等なく一安心です。B電源の平滑出力電圧は、約300Vです。負荷はリップルフィルタ基準電圧生成用の約100KΩの抵抗のみなのでほぼ無負荷状態です。C電源出力は、-5Vと設計どおりの出力電圧となっていました。
電源回路部品シャーシ実装続き
電源オフして、平滑用電解コンデンサのチャージが放電されるのを待ちます。次はリップルフィルタ用トランジスタの配線を行います。各端子に電線を接続して、活電部に熱収縮チューブを被せました。
各電線は以下のとおりです。
赤:エミッタ
橙:コレクタ
黄:ベース
この状態で、トランジスタをシャーシに取り付けました。取り付け用の穴のある金属部はコレクタ電位となっているため、絶縁放熱シートを挟んでプラスチックネジで固定しました。シャーシにあけた固定用の穴は、取り付け前に入念にバリ取りを行っています。
次はリップルフィルタ用のコンデンサの取り付けを行います。全波整流用コンデンサ取り付けと同様にLラグ端子へ取り付けます。100uF/400Vの電解コンデンサと0.47uF/450Vフィルムコンデンサを並列接続します。
続いて、その隣に初段用電源出力部のフィルタコンデンサを同様に取り付けました。
この部分は実装が込み合ってしまったため、メンテナンス性が悪くなってしまいましたが仕方ありません。取り付けたコンデンサと電源基板間の配線を行います。後から見て確認しやすいように電線の色を変えて、かつ手間はかかりますが、直角配線を行っています。次回は残りの電源配線を行い通電確認2を行います。
つづく(製作編12)