EL34ppパワーアンプ製作2(製作編12)

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製作編12

引き続き電源回路の配線を行い通電確認を完了させます。

電源回路配線

前回記事のアイキャッチ写真にはすでに写り込んでいましたが、配電用の平ラグ端子基板を製作します。全12端子を初段用B電源、終段用B電源、C電源用に3つに分けました。C電源の配線先が多いので、片側6端子をC電源用とし、反対側の3端子づつを初段用と終段用に分ける事にしました。3種類の端子群をポリフェノール被覆電線で接続して、固定用のスタッドに取り付けました。

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写真右の上3端子が終段用B電源で、下3端子が初段用B電源です。各端子群へ、電源基板から配線しました。

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手間はかかりますが、後からの確認のしやすさを考慮して配線を行いました。

電源ランプ配線

電源ランプはC電源で駆動します。電源基板上に電流制限抵抗を実装済みなので、配線のみです。電源ランプ用LEDからは細い2本の電極が出ているので、いつものとおり電極間のショートを防止するためにカットした基板をとりつけてから電線を配線しました。

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電線には赤と黒の2極を使用し、先に配線した電源スイッチ用電線にそって電源基板まで敷線しました。基板上の端子台は、-電源とGNDなので、赤のラインをGND、黒のラインを-電源に接続します。この状態で点灯確認を行いました。

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なかなかいい感じになってきました。現状のシャーシ内部の状態は以下のとおりです。

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電源通電確認

全ての電源回路の配線が完了したので、改めて通電確認を行います。現状は最終的な負荷電流を流していないため、参考確認となります。初めに各部の電圧をテスタで確認してみました。確認結果は以下のとおりです。

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初段用B電源出力は無負荷状態なので、終段用B電源と同じ300Vとなっています。リップルフィルタ用のダーリントントランジスタには11Vがかかっていますが、発熱を押さえるために印加電圧を押さえています。完成後に必要な電圧がトランジスタにかかっていることを改めて確認する予定です。C電源用の三端子レギュレータには、現状約7Vの電圧がかかっていますが、平滑用の電解コンデンサが50uF(100uF直列)と非力な為、この電圧もアンプ完成後に改めて確認したいとおもいます。それぞれの入力電圧波形をACカップルモードで念のため確認を行いました。写真上側がリップルフィルタ用トランジスタ入力波形で、下側が三端子レギュレータ入力波形です。

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それぞれのリップル波形の波高値は、116mV, 960mVと現状は十分な電圧がトランジスタおよび三端子レギュレータにかかっている事が確認できました。この波形を見て一瞬違和感を感じました。1点目は、三端子レギュレータの倍電圧回路は1つの電解コンデンサは50Hz周期で充電されるのに両波形の周期はかわりません。よく考えたら、直列の電解コンデンサが交互に充電されるため、このリップル波形も100Hzとなる事で納得ができました。2点目は、チャージが開始されるタイミングは2つの波形で異なるように感じました。波形をよく見てみると、両波形の立ち上がり開始ポイントはほぼ同じで、チャージの完了タイミングが異なっている事が理解できました。という事で、最初に感じた違和感はなくなりました。次回は初段の配線を行います。

 

つづく(製作編13)