DACユニットの検討(製作編34)

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製作編34

完成したDACユニットブレッドボードの音を聴いてみます。

準備

完成したブレッドボードの音を聴く前に現行システムで耳を慣らします。さらに前々から気になっていた吸音ボードを購入したので、これを機会に使ってみる事にしました。部屋は2辺が外に面していて、それぞれ窓があります。1つはシステムの背面側です。この窓の外は道路を隔てて、小田急線が通っていて電車の音が気になっていました。リッスニングポイントの左側は出窓があり、外は駐車場となっていて、ここからも小田急線が見えます。今回本格的な対策をするつもりはなく、お手軽にできる方法を試してみました。購入した吸音ボードは以下のものです。

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サイズは90x60cm、厚さ1cmと大きいですが、アマゾンから普通に購入できました。梱包されたダンボールは大きいものの、軽いので運搬の際取り回しに問題はありません。参考として添付されていた説明書を掲載します。

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説明書によると500~1000Hz以上の帯域で吸音の効果を発揮するようです。材料は100%ペットボトルからの再生品との事で、燃やしても有害なガスが出ないので廃棄も心配ありません。取り付け用に養生テープを購入しましたが、単純に窓に立てかけるだけにしました。普段は上下するカーテンを下ろしっぱなしなので、部屋の中の風景はなんらかわりません。材質は白で厚さが約10mmの為、光は通しますが若干部屋が暗くなった程度です。効果としては電車の通過時の音が若干小さくなった印象です。電車が通らない時の印象は、無響室の中で感じるのしかかるような静けさの片鱗が体感できました。まずは現行システムで音を聴いてみます。第一印象は音がスッキリして定位が良くなった感じがします。しばらくホワイトキューオンの効果を楽しみ、次は待ちに待ったDACユニットブレッドボードの音聴きです。

セットアップ

普段はテーブルにチャンネルデバイダと12chアッテネータを置いて音楽を聴いていますが、今回はその上にブレッドボード状態のDACユニットを乗せました。

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心配していたハムも出ませんでした。

DACユニット音聴き

ブレッドボードの電源を一番最初にオンして、念のため出力オフセット電圧を確認しました。出力オフセットは、調整時の状態を維持していて安定している印象です。次にチャンネルデバイダ、12chアッテネータ、パワーアンプ4台の電源をオンしました。普段聴いているCDを演奏してみました。DAC-1000を比較元としてその音の印象を箇条書きしてみました。

■ジュピター/惑星

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・音が生き生き鳴ってます。

・中域のブラスと弦楽器の重なりの奥行き感が表現されています。

■時代/時代(井筒香奈江)

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・ボーカルの定位が良いです。

・ピアノの音の広がりもいい感じで再現されています。

■海風/海風(風)

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・アコスティックギターの音の離れが良く、前に出る印象です。

ファランドール/BJ2(Bob James

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・中低域の音の分離がいい感じです。

・ブラスの音が突き抜けます

■音の印象のまとめ

改めて明記しますが下記はDAC-1000との比較結果です。パワーアンプの音の比較と比べて差は小さいですが、上記の印象をまとめました。

・音が生き生き鳴る

・音が前に出る

・中低域の音の分離がいい

・奥行き感の再現が良い

・突き抜ける様な高音

今回はIV変換、平衡不平衡変換回路ともに電源電圧を+/-15Vにあげて、再生時の信号レベルをめいっぱいあげました。中高域に真空管アンプを使用する事を前提として、フィルターを1次x3段と軽くして、8xオーバーサンプリングの特性を考慮してフィルターのカットオフ周波数を比較的高目に設定した効果かも知れません。第一印象は良かったので、製作を引き続き進めます。次回はソフト設計を進めます。

 

つづく(製作編35)