DACユニットの検討(まとめ編3)

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まとめ編3

まとめの続きをマイコン基板から行います。

マイコン基板

12チャンネルアッテネータの制御で採用したarduino UNOを今回も使用しました。マイコンは8ビットのATmega328Pがクロック周波数16MHzで動作しています。Flash:32KB, SRAM:2KB, EEPROM 1KBを搭載し、低速な制御であれば手軽に実現できます。

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写真奥は、今回使用したLCDパネルです。このLCDパネルのI2C回路は3.3Vトーレラントの為、バニラシールド基板にレベル変換回路を実装しました。回路図は以下のとおりです。

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レベル変換回路は秋月電子から実装済みの基板を購入して使用しました。写真は実装完了したバニラシールド基板です。

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それをマイコン基板に接続して使用します。

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LCDパネル

選定したLCDパネルは、黒バック白文字のバックライト付き16桁2行のLCDパネルです。I2Cコントロール対応の物を探しましたが、あまり選択肢はありませんでした。

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仕様は以下のとおりです。

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arduino用のライブラリが用意されていてキャラクタ表示であれば簡単に行えます。以下のサンプルコードも提供されていて、初心者でも簡単に使用する事ができました。

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テスト表示結果は以下のとおりです。

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配線

トランスの1次配線は2個のトランスの1次側の電線をまとめてそのままACコードに接続しています。万が一の保護の為に配線用のヒューズホルダを途中に入れて1.5Aのヒューズで保護しました。

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CDプレーヤーの同軸デジタル出力をRCAピンジャックで受けて、パルストランス基板へ入力します。配線はパルストランス出力も含めてビデオ用のシールド線を流用しました。

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デジットキットの基板端子は全てピンヘッダタイプです。直接電線をハンダする事も考えましたが、メンテナンス性が悪くなるため、専用のコネクタを使用する事にしました。共立エレショップでQIケーブルとしていろんな仕様のケーブルが販売されてます。今回は両端がピンヘッダに挿せるものを購入しました。

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基板間の接続はコネクタ部分のみを使用し、必要に応じてその配線に適した電線につなぎ替えて使用しています。DAI基板出力のオーディオシリアル信号は当初4芯のシールドケーブルにつなぎ変えて使用しました。

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DAC基板1枚への出力時は問題ありませんでしたが、2枚へ出力したところシールドケーブルの容量の影響の為か、信号がずっこける現象が発生したため、シールド線の使用をあきらめてQIケーブルオリジナルの電線を編んで使用しました。

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DAC電流出力およびIV変換回路基板出力はどちらも2芯シールド線を使用しました。

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上がDAC電流出力配線で、下がIV変換回路基板出力配線です。電線加工にかなり時間がかかりましたが、それなりの効果はあったと考えています。平衡不平衡基板出力は、2芯のシールド線でXLRパネルコネクタに接続しました。

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これでシステムに組み込んで音出しができます。次はDACへコマンド発行用のI2Cバス配線です。ここにも2芯シールド線を使用しました。

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2枚目のDAC基板の一方はアドレス設定のために1ピンをGNDに接続する必要があり、アドレス設定用のコネクタを追加しています。

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追加したコネクタを、基板の空き電源端子に接続してGND配線を行いました。最後はLCDパネルのI2Cバス配線です。写真のとおり基板へダイレクトに電線をハンダしています。

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電線は長めにカットして、ケース実装時に適切な長さに調整する予定です。マイコン基板側の接続状態は以下のとおりです。

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最後に各基板への電源配線ですが、配線に必要な電線を編んで使用しています。

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次回は組み込みソフトウェアと評価結果のまとめを行います。

 

つづく(まとめ編4)