DACユニットの製作(設計編3)

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設計編3

フロントパネルに取り付けるアクリル板の加工図を作成します。本記事は設計編ですが、紙面の関係でリアパネルの加工に着手します。

アクリル板取り付け検討

今回のケース作成時の最大の難関です。12チャンネルボリュームユニットで一度行っていますが、表示パネルとケースが異なる為に同じ対応がとれません。まずはスモークのアクリル板の調達です。前回と同じものを近所のスーパービバホームで購入しました。

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写真のとおり、厚みは2mmで光の透過率は19%のものです。この板のサイズは今回のパネル外形長辺に対してほんの少し余裕がある程度です。これを格好良くフロントパネルに取り付ける必要があります。最初に固定用の飾りネジを探してみました。アマゾンと楽天でで検索語を工夫していくつか候補を選びました。

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安い商品なので、どれも割高でした。12chアッテネータで採用したものとほぼ同形状の写真右のネジを採用する事にします。次はLCDパネル固定用のネジを探します。基板の取り付け穴の制約で、M2.6のスタッドを使用せざる得ません。M2.6のマシンネジは選択肢が少なく格好いいものがみつかりませんでした。またアクリル用のビットも探してみましたが、M3以下のものがみつかりませんでした。樹脂用のビットはいくつか見つかりましたが、アクリル等の割れやすい材質非対応のコメントがついていました。しばらく考えて、今回は皿ネジを使用してネジをアクリル板の下に隠す事にします。t1.5のアルミパネルに皿ネジの加工がうまくできるかが懸念点です。あとは電源SWとプッシュSW用の穴あけです。

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電源SW固定部の径はφ15.8でプッシュSWの径はφ10.8でした。この穴あけの為にφ10とφ12のビットを用意する予定です。φ12がアクリル板用ビットの見つけられた最大径です。φ12以上は私のリーマーでは対応不可なので、やすりで地道に広げるしかありません。以上の方針を整理すると、必要な穴は、アクリル板固定用のφ4.2の穴4カ所、電源SW用のφ16、プッシュSW用のφ11の穴3カ所の計8点になります。

アクリル板加工図

上記を加工図として起こします。アクリル板の外形は、幅はパネルと同サイズで高さは有効寸法です。この寸法で問題ない事を、事前に紙をカットして確認する予定です。以下が作成したアクリル板の加工図です。

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リアパネル加工

自宅のプリンタは、A3用紙対応していないため、加工図をいつものとおり右用と左用に分けて印刷しました。

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2枚の加工図を外形寸法に沿ってカットします。

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カットした2枚をパネルの外形に合わせて貼り付けますが、その際に1つの部品の取り付け穴が2枚の加工図に跨がらないように加工図をさらにカットして貼ります。

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各穴のセンターと、ACインレット用の角穴の四すみにポンチで印を付けます。

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加工図を剥がして、角穴の四すみ以外にドリルで穴をあけます。部品のネジの取り付け穴はφ3.2、RCAピンジャックはφ8、XLRパネルコネクタはφ10、ヒューズホルダはφ12の穴をあけました。次はシャーシパンチを使ってXLRコネクタ取り付け用のφ25の穴をあけます。ドリルであけたφ10の穴にシャーシパンチをセットして後はひたすら力技で捻っていきます。

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いつも思いますが、この力作業はなとかならないものでしょうか?2個の加工が終わり、XLRパネルコネクタを取り付けてみました。

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いい感じで取り付けられました。次はヒューズホルダ取り付け穴の加工です。φ12の穴を上下を削って長径が13mmの楕円となるようにヤスリで削りました。

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次はデジタル信号入力用のRCAピンジャックの穴の加工をします。φ8の穴をあけたのでリーマーでφ9.4まで広げます。

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シャーシパンチ程ではありませんが、この加工も疲れます。無事穴加工が終わりピンジャックを取り付けてみました。

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白い絶縁板がアクセントになっていい感じです。次回はACインレット取り付け穴加工から再開します。

 

つづく(製作編1)