DACユニットの製作(まとめ編)

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まとめ編

DACユニットの製作が終わったのでまとめを行います。

製作まとめ概要

ブレッドボード製作の構想開始が今年の4月なので、DACユニットの完成まで半年以上かかったことになります。正直なところブレッドボード版が完成して、DACユニットの製作に入った時点で少し息切れをしてしまい、ケースの設計でミスを連発させてしまいました。その都度対応をとってなんとか完成しましたが、都度対応した内容を図面に反映してまとめとしたいとおもいます。

ケースの選定

タカチ電気工業のOS99-32-33SSを選定しました。結局3Wayバランスチャンネルデバイダのケースの高さ違い品です。

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リアパネル設計

取り付ける部品はデジタル入力用のRCAピンジャック、バランス出力用のXLRパネルコネクタ2個、ヒューズホルダ、ACインレットです。内部の基板配置を考慮して取り付け位置を決めました。

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リアパネルの完成状態は以下のとおりです。

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フロントパネル設計

今回のケース製作でキーとなった点がLCDパネルの取り付けです。紆余曲折ありましたが、アルミパネルに皿ネジでスタッドを取り付けて、そこにLCDパネルを固定しました。皿ネジは銀の丸シール(マイタック8mm)で隠して、その上にスモークのアクリル板を被せました。アクリル板の取り付けは、当初四角で飾りネジで固定する予定ですが、ケースのフレームと干渉したために四角のネジの採用を止めて、パネルに取り付ける4個のスイッチでアクリル板を固定しました。下記はフロントパネルとその上に被せたアクリル板の加工図です。

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アクリル板加工

使用したアクリル板は、アクリルサンデーEXのEX530 t=2mm(スモーク透明、全光線透過率19%)です。アクリル板の加工は想いの他容易でした。直線カットは樹脂用のカッターで、丸穴はアクリル用のビットを使ってドリルで、また大きな穴はホールソーを使用しました。

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完成したフロントパネルは以下のとおりです。

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ボトムシャーシ設計

ボトムシャーシの加工図は、ブレッドボードの加工図を修正して作成しました。不要な基板を取り外し、取り付け部品間の間隔を見直し、一部基板の配置も変更してケースボトムシャーシの有効寸法内に収めました。選定したケースはフレーム構造のため、ボトムシャーシの4辺がフレームで隠れます。隠れる部分の除いた寸法が有効寸法となります。組立時に干渉が発生してトランスの位置を変更しました。下記はトランスの位置変更を反映したボトムシャーシの加工図です。

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写真は穴あけが完了したボトムシャーシです。

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上記であけた穴にスタッドをたてて基板を固定しました。

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DACユニット組立

上で組み立てたボトムシャーシ、フロントパネル、リアパネルをケースのフレームに取り付けて配線を行いました。下記が組立完了後の各部の写真です。

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まとめのまとめ

DACユニットが完成して、1000Mバランスマルチチャンネルシステムは以下のとおりとなりました。

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システム中の既製品は、CDトランスポートとして使用しているCDプレーヤーのみとなりました。CDトランスポートの自作は違った意味でハードルが高いので、システムの自作化はこれで一段落した事になります。今回採用したBBのPCM1792Aは、マルチビットとΔΣ変換のハイブリッドDACで、製作の中でその実力を理解できた事も収穫でした。当面、完成したシステムでのんびり音楽を楽しみたいとおもいます。半年以上の長い間、おつきあいいただきありがとうございました。

 

おわり(まとめ編)