2020年末を聴く(番外編42)

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番外編42

あけましておめでとうございます。恒例(今回で5回目)となりましたが自作アンプで高品質な年末の特別番組を聴いて、2020年を振り返ります。

2020年

昨年は新型コロナウィルスへの対応を続けた一年でした。1月末の春節の途中に、中国で海外渡航が禁止された事が直接日本への影響の発端だったと記憶してます。2月までは、大阪や群馬に出張に出ていましたが、3月頃からそれがなくなり、4月には初めてテレワークを体験しました。ほぼ週に2日、約1.5ヶ月間自宅ワークを行いましたが、遠距離通勤をしている為、負担軽減も含めて感染リスクを減らす効果は大きかったとおもいます。例年参加してきたオーディオ関連のイベントものきなみ中止となり、昨年は1度もイベント参加できませんでした。年末の特別番組もほぼ無観客開催となったので、いつもとの違いを聴いてみました。

視聴システム

今回は一昨年からまったく手を入れていません。

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システムブロック図と真空管ヘッドフォンアンプの回路図を改めて見て、次はアンプの裸ゲインを下げて無帰還の真空管ヘッドフォンアンプを設計してみたいとおもいました。

紅白歌合戦

今年は元旦が金曜日となり記事を書く時間が限られている為、対象の番組を紅白に絞ります。無観客という事でいつもの年よりも純粋に音楽を楽しめた感じがしました。特にDocumentary filmやうちで踊ろうなどスタジオライブの楽曲は音にもこだわりが感じられ良かったとおもいます。一番耳に残った曲は愛をこめて花束を/Superflyでした。東京フィルが演奏しているホールでの熱唱圧巻でした。

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せっかくなので例年の開催のこだわらずにもっと大胆に無観客でなければできない演出があっても良かったように思いました。

2020製作振り返り

下記が昨年公開した各製作記事の最初の投稿日です。

・2020-02-14:Hgh-ch用アンプ製作

・2020-05-26:DACユニットの検討

・2020-10-30:DACユニットの製作

・2020-12-01:ユニットメンテナンス

DACユニットの製作

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上記を見ると、昨年は半分近くをDACユニットの製作に費やした事になります。ブロックごとに分割された基板構成だったので、ノイズに苦労するかとおもいましがた問題とはなりませんでした。

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評価に初めてオシロスコープFFT機能を使ってダイナミックレンジの確認をおこないました。

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オシロスコープにはアンチエイリアスフィルタが内蔵されていないので、サンプリング周波数に応じたフィルタを準備する必要はありますが、1024サンプルでwindow選択も可能でFFTアナライザとして十分使用する事ができました。下記はCDの1KHz/-60dB再生時の出力信号のスペクトラムです。

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この結果からダイナミックレンジは約110dB確保できている事を確認できました。このDACユニットはArduino UNOを制御基板として使った製作の2作目となり、ソフト開発もスムーズにできました。

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このユニットの導入によってウーハーチャンネルは完全DC化する事ができ、音は現場のモニタ環境に近づける事ができたのではと思っています。

High-ch用アンプ

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マルチアンプシステムのツイーター用アンプとしてより広帯域なアンプを製作しました。回路構成は従来と変更せずに使用する真空管の見直しにより帯域の拡大を行いました。初段管は12AY7でμ値は12AX7より小さくなるものの、内部抵抗rp値は小さくなります。出力段は他のチャンネルに比べて出力を稼ぐ必要がないので双三極管6N6Pを採用しました。下記が製作前に使っていたアンプの真空管のパラメータ比較表です。(一部パラメータは推定値)

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回路図は以下のとおりです。

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製作の結果、下記のとおり周波数特性の改善確認ができました。

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音は予想以上の変化があり、特に前後方向の定位感が明確になりました。現在2匹目のどじょうを探して回路変更による周波数特性改善検討を行っています。今年もマイペースで製作を進めるつもりなのでおつき合いいただけるとありがたいです。

 

おわり(番外編42)