無帰還広帯域真空管アンプ(製作編13)

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製作編13

前回設計した初段用のB電源回路を実装します。

初段用B電源実装

必要な部品を秋月電子に注文しました。このところ注文の際に、「通販が混んでいるので発送に時間がかかる事があります」のようなメッセージが出ます。コロナの影響で買い物の為の外出を控えて、代わりに通販で済ます方が増えているのでしょうか?それでも週の前半に注文すれば、週末の製作には必要な部品の入手ができているので助かります。余談はこのくらいにして実装を始めます。この電源基板には、初段用B電源と-5V電源(C電源)を実装するので、B電源は基板の半分に納める必要があります。最初に入出力用の端子台の位置決めをしました。実際に基板に端子台を挿して様子を見ます。リアパネルに取り付けたACインレットとヒューズホルダとのクリアランス確保の為にスタッドを10mmから5mmに変更しました。

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初段用B電源回路は、写真の手前側に実装します。写真の左側の3極の端子台からAC180V x2を入力し、左の2極の端子台からDC165Vを出力します。写真上の左の端子台はAC6.3Vを入力し、左の端子台からDC-5Vを出力します。出力の端子台を4極としているのは、電源ランプ用に2極を使用する為です。-5V電源入力用の2極の端子台の片側がACインレットのアース端子と近いですが、配線時にドライバが電極に接触してもアース端子は未使用の為、問題ありません。安全の観点から、配線時はACケーブルを外して端子台のネジ締めを行うつもりです。次は入力部の全波整流回路を実装します。作業性改善の為に基板の4角にスタッドを取り付けて部品実装を行いました。

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背の高い部品は、平滑用の電解コンデンサで、400V/100uF品です。高さは35.5mmあり設計上はシャーシ内に収まります。念のためクリアランス確認を行いました。

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シャーシのボトムカバーに対して5mm強のクリアランスがある状態です。余裕はありませんが、問題ありません。残りの部品を実装しました。省スペースを意識して実装した為にごちゃっとした印象です。

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ハンダ面はこんな感じです。

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出力用端子台のGND配線に1本だけ被覆線を使っています。

B電源動作確認

動作確認でいきなり高電圧をかけるのが心配だったので、一旦ユニバーサル電源から適当な電圧を入力して確認を行う事にしました。

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入力電圧は18.5Vです。もう少し電圧を上げたいところですが、私のユニバーサル電源の最大出力電圧です。各部の電圧は以下のとおりでした。

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もともと各部品の消費電力を押さえる為に、電流値を抑える設計を行っていますが、入力電圧が低いとさらに電流値が下がります。それでも、ほぼ設計どおりの電圧となっている事が確認できました。続いて実動作確認を行います。基板からスタッドを取り外し、シャーシに取り付けてみました。

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いい感じに実装できています。まずは電源の入力配線を行いますが、その前に配線済みのチョークインプット電源配線をやり直します。現状の敷線では、電源基板の取り付け時に干渉してしまう為です。敷線の経路変更で対応できそうです。

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最初の写真が敷線変更前で、次が敷線変更を行いB電源入力配線を行ったものです。本記事のアイキャッチ写真が配線完了時のシャーシ全景です。次回はシャーシレベルで動作確認を行います。

 

つづく(製作編14)