無帰還広帯域真空管アンプ(製作編28)

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製作編28

終段の配線を行い全配線を完了させます。引き続き真空管を挿さずに通電確認を行います。

出力トランス1次配線

改めてアンプの回路図を掲載します。

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終段の配線の最初は、出力トランスの1次配線です。出力トランスの1次側の電線は、中継用のLラグに配線されています。この中継用のLラグの端子と、終段の真空管のプレートを接続します。合わせてバイアス確認用のチップジャックへの配線も行いました。

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終段プッシュプルの逆相の真空管のプレート配線も同様に行いました。橙の被覆の電線です。

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同様にL-ch側の配線も行いました。次に出力トランス1次側の電源配線も行います。接続先は、配電用の平ラグです。

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中継用のLラグに接続された赤の被覆の電線です。配線長が長くフォーミングが大変でしたが、なんとか配線できました。

バイアス設定回路基板配線

次はバイアス設定回路基板の配線を行います。最初は-5Vの電源の配線です。接続先は配電用の平ラグです。

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同様にR-ch側も配線しました。続いてGND配線を行います。接続先はGND用のLラグです。

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同様にR-ch側も配線しました。次は、定電流回路の配線を行います。終段のプッシュプル構成となる真空管のカソード端子2個をを事前に接続して、そこに配線します。

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白の被覆の電線を使用しました。R-ch側も同様に配線しました。続いてバイアス調整用のグリッド配線を行います。使用した電線は、他配線に合わせて各相を黄色と橙色の被覆を使用しました。接続先は、カップリングコンデンサと入力抵抗が空中で接続しているポイントです。

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他の部分の配線と同様に正相を黄色の、逆相を橙の被覆電線を使用しています。R-chも同様に配線しました。配線の最後は、出力トランス二次巻き線の中点電位用のGND配線です。出力トランス二次巻き線はスピーカー駆動回路ですが、この部分は電流が流れないので他の配線と同様に黒の被覆の単線を使用しました。

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これで全配線が完了しました。

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まだ動作確認できていませんがインシュロックで簡単に束線しています。当初の予定よりも、実装部品が増えてしまいましたが、シャーシ内に納める事ができました。

通電確認

初めは真空管を挿さずに通電確認を行います。確認ポイントは真空管ソケットの各端子です。電源コードを挿して緊張しつつ電源オン、何も起こらず一安心です。各端子をショートさせないように慎重に当たっていきます。結果は以下のとおりです。

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表中の括弧内の数値はACの電圧値を示します。終段の4pinと5pinの値がL-ch/R-chで違っていました。この部分はヒーター回路用の端子です。

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写真は上がL-ch、下がR-ch終段用真空管ソケット部の配線です。黒の被覆線がGND配線で、紫の被覆線がヒーター用のAC電源線です。L-ch/R-chで配線が異なっています。ヒーター点火確認では問題なかったのにと思いつつ、真空管の仕様を確認してみました。

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4pinと5pinがヒーター回路用の端子ですが、ヒーターの電源供給をどちらの端子に行っても問題ない事がわかりました。ヒーター配線を行ったとき意識していたか過去の記事(製作編10)を見直してみましたが、どうやら意識していなかったようです、やれやれ。次回も引き続き通電確認を行います。

 

つづく(製作編29)