構想編8
DACユニットのソフトウェアにリモコン受信サンプルコードの移植を行います。
移植機能詳細
以前の記事で、DACユニットのアッテネータ制御機能を実装する方針としていましたが、具体的な機能を明確にします。写真はキット付属のリモコンです。
使用するキーは、VOL+, VOL-, 0, 1, 2, 3の6つのキーです。それぞれのキーコードは以下のとおりです。
処理の欄は、DAC ICのATT用パラメータの数値を示しています。この一覧表を作成していていまさらながら、サンプルコードの仕様は独自仕様である事に気づきました。フレームフォーマットのタイミングは共通ですが、カスタマコードおよびキーコードの扱いが異なっています。
単にサンプルコードの処理の仕様かもしれませんが、必要な機能が実装できればいいので深追いしない事にします。
移植
Main処理以外は、作成済みのサンプルコードをそのままコピーします。コピー箇所がわかるようにコメントも追加しました。下記が宣言部2カ所とセットアップぶ及び関数部のコピー部分です。
最後はMain処理の作り込みです。Main処理中のIR処理のフローは以下のとおりです。
これを実際の処理に落とし込みました。
これで移植完了です。
デバッグ準備
久しぶりにDACユニットを引っ張り出しました。確認用に真空管バランスヘッドホンアンプを接続しました。
DACユニットのソフト書き換えは、完成後初めてとなります。さっそく天板を外してマイコン基板にUSBケーブルを接続しようとしましたが、トランスと干渉してUSBケーブルの端子が挿さりません。仕方がないので、トランスの固定ねじを外してトランスを移動し、むりやりUSBケーブルを接続しました。
最初にLCD表示処理を関数化したVer1.01を書き込んでベースのソフトウェアの動作確認を行います。コンパイル後の書き込みでエラーが発生しました。
メッセージは「ser_open(); can't open device "\\.com4":指定されたファイルが見つかりません。」です。ネットで検索しましたが、ピンとくる書き込みが見つかりませんでしたが、1つだけ「バスパワーの供給電力不足」目にとまりました。書き込み時の状態ですが、DACユニットの電源をオフしていますが、USBケーブルを接続するとバスパワーによりマイコンから電源供給されてLCDが正常表示されていました。試しにバニラシールド基板を外して改めて転送をしてみました。
予想が的中し、書き込みする事ができました。arduino UNO基板自体はPCから正常に認識されていますが、書き込みを行うと処理により消費電力が増えて正常動作しなくなったようです。書き込み後の動作は問題ありませんでした。
LCD表示色の変更
せっかくなのでLCDの表示色の変更をしてみます。具体的にはRGBのバックライトレベルの変更です。現状は各色ともに255のフルパワー点灯させています。製作当時は、とにかく白の表示をさせるという事で何も試さずに全色255設定にしました。試しにBLUEのみ255で他を消灯してみました。こんな感じです。
写真では表示が見えていますが、視認性が悪いため採用できません。いろいろと試しましたが、全色150が良さそうです。表示は若干暗くなりましたが、コントラストは上がった感じです。次回は移植ソフトウェアの動作確認を行います。
つづく(製作編1)